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『MIRRORLIAR FILMS Season2』柴咲コウ監督 包み込む優しさが社会全体にあるように【Director’s Interview Vol.181】

『MIRRORLIAR FILMS Season2』柴咲コウ監督 包み込む優しさが社会全体にあるように【Director’s Interview Vol.181】

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包み込む優しさが社会全体にあるように



Q:母子家庭の貧困に触れた理由を教えてください。


柴咲:私の周りにもシングルマザーは居て、母子家庭の貧困は身近な問題です。女性に対してまだまだ厳しい社会だなと感じますし、全然均等じゃないですよね。うちの家庭はシングルマザーではありませんでしたが、昔は経済的に厳しい環境だったこともあり、自分の根底にもそのバックグラウンドがあるんです。


Q:劇中の「自分を責めなくていいんだよ」というセリフが印象的でした。監督の優しい目線を感じます。


柴咲:社会的弱者と呼ばれる人たちは、時として批判に晒されることもあります。「個人の能力的な問題だ」とか、「救いの手を拒否している」など、シビアなことを言う人も実際にいるわけです。では、生き上手がベストなのかというと、そういうわけでもないし、基準なんて誰も作れない。彼らは救いの手を拒否したのではなく、手をつかむことが出来なかった理由があるかもしれない。そう思うと責められることなんて一つもないなと。


何か包み込む優しさのようなものが社会全体にあると、このこじれたものが少しずつほどけていくのではないか。そんな期待も込めています。



『MIRRORLIAR FILMS Season2』(c)2021 MIRRORLIAR FILMS PROJECT


Q:こういった社会問題を、映画というエンターテインメントで描くことをどう捉えていますか? 


柴咲:映画にはいろんなジャンルがあって良いと思います。その中でも私自身は、そのときだけ楽しいものよりも、自分たちが住んでいる社会に近いものや、観ながら学べるような題材に興味があるんです。





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