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『ビースト』シャールト・コプリー 7分もの長回しで撮ったライオンとのシーン、その秘話は?【Actor’s Interview Vol.23】

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『ビースト』シャールト・コプリー 7分もの長回しで撮ったライオンとのシーン、その秘話は?【Actor’s Interview Vol.23】

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人間に恨みを抱いた百獣の王ライオンが、モンスターのように襲いかかってくる……。南アフリカの広大なサバンナを舞台に、イドリス・エルバ演じる医師と2人の娘が、極限のサバイバルを強いられる『ビースト』。医師の旧友で、狩猟禁止保護区を管理する野生生物学者マーティンは、野生のライオンと直に触れ合うこともできる本作のキーパーソンだ。演じるのは、シャールト・コプリー。南アフリカ出身の彼は、アカデミー賞作品賞にもノミネートされた、ニール・ブロムカンプ監督の『第9地区』(09)で主演を務めて以来、ハリウッド作品でも活躍し続ける個性派俳優。南アフリカという“地元”での撮影への思い、すべてCGで描かれたというライオンたちとのシーンの苦闘などを聞いた。


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地元の南アフリカが撮影する喜び



Q:あなたは南アフリカ出身ですが、今回の『ビースト』もその縁で出演が決まったのでしょうか?


コプリー:当初、『ビースト』の舞台はナミビアだったようで、僕が演じたマーティンはイギリス人の設定だった。撮影場所が南アフリカに決まりそうになった頃に僕にオファーがあり、プロデューサーや監督が「ちょっと待って。それならシャールト・コプリーにして、マーティンを南アフリカ人にしよう」と決めてくれたんだ。なかなか賢明な決断じゃないかな。


Q:迷うことなくオファーを受けたのですね。


コプリー:ストーリーの中で描かれる密猟反対の要素は、僕にとっても個人的な関心事だった。それを南アフリカの素晴らしいロケーションを使って見せることができる。『第9地区』では南アフリカを“美しくない”方法で描いていたから、僕はそのダメージを無意識に補おうとしているのかもしれない(笑)。さらにボルト(バルタザール・コルマウクル監督の愛称)の『エベレスト3D』(15)を観て感激したし、イドリス(・エルバ)と仕事ができることにも興奮した。そういった総合的なコンビネーションで、ぜひこの作品に関わりたいと思ったのさ。



『ビースト』© 2022 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.


Q:『第9地区』の話が出ましたが、同じ南アフリカでの撮影ということで、今回の『ビースト』と『第9地区』は、撮影現場で何か共通するものはありましたか?


コプリー:撮影スタイルに関して特に共通点はなかったが、2作とも、後から映像で足されるものを相手に演技することが要求された。『第9地区』ではエイリアン役のグレーのボディスーツの人たちを相手に演じ、今回もライオンの頭部と2本の足を着けた人たちが、やはりグレーのボディスーツだった。そして現場には、『第9地区』にも関わったスタッフが何人かいて、高いレベルの仕事をしていた。その様子を横で眺めて、頼もしかったね。さらに2作の共通点といえば、監督かな。2人ともプロジェクトにおける特別な存在だったし、一緒に仕事するのが心から楽しかった。


Q:たしかに2作とも、あなたはCGで合成される相手と共演しています。


コプリー:『第9地区』では、相手がエビのような硬い殻のエイリアンだった。でも今回は、毛の長いライオンなので、信じられないほど革新的でフォトリアルなCGが完成した。ビジュアル・エフェクトのスタッフたちの仕事には感服する。彼らが今年の映画賞を受賞しなかったら、驚くしかないね。





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