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『シコふんじゃった!』周防正行総監督x片島章三監督 相撲で活躍する女の子を描く【Director’s Interview Vol.265】

『シコふんじゃった!』周防正行総監督x片島章三監督 相撲で活躍する女の子を描く【Director’s Interview Vol.265】

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30年前から変わったもの



Q:30年前と今で、相撲部員たちの描き方はどう変わりましたか?


片島:30年前と今の大学生の意識の違いを、どうみせるかが課題でした。それを分かりやすく見せたのが、まわしの下のパンツ。相撲部に入部するまではスムーズにいきますが、でもパンツだけはやっぱり外せない。素っ裸でまわしを締めるのは、キャストたちもかなり躊躇していました。


30年前の映画では外国人部員のスマイリーがなかなかパンツを外せなかった。今回は日本人の主人公がパンツを外せない。そこに何かのきっかけがあってパンツを外すことになるのですが、そこには一体どういう気持ちがあるのか、そこが一番苦心しました。



『シコふんじゃった!』© 2022 Disney


Q:部員の男の子たちはみんな優しくて、そこも今っぽい感じがしました。


片島:今は、表面上ギラギラしていないし、かつての秋平(本木雅弘)みたいに「やってやるよ!」と啖呵を切るようなこともない。自分の思いを言葉に出すことを、今の人はカッコ良いとは思ってないみたいです。でも内面には当然いろんな葛藤があって、そこは変わらない。表現の仕方は違えど、内面で燃える気持ちは今も昔も変わらないと思います。


また、特に30年前と今とではハラスメントに対する考え方の違いが大きくて、人間関係も相当変わってきていると思いますね。


周防:映画に出てきたOB役の六平直政さんの当時のセリフなんて、今はほとんど使えません(笑)。でも体育会系運動部ってああいうものだったので、そこはまさに“時代”に作らされた部分が大きい。30年前は「本当に乱暴なことしてるなぁ」と思っていましたから(笑)。




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