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『プレデター』シリーズまとめ 唯一無二の宇宙の狩人は、いかにして愛されてきたのか?

© 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved. © Photofest / Getty Images

『プレデター』シリーズまとめ 唯一無二の宇宙の狩人は、いかにして愛されてきたのか?

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5.『プレデターズ』(10)107分

『プレデターズ』予告


久しぶりのプレデター単独作は、シリーズ初の地球以外が舞台。プレデターが地球人を謎の惑星に解き放って狩りを行う…という人間狩り要素が強い設定だが、そこはプレデター、参加させられる人間は特殊部隊や殺人鬼など、腕に覚えのある者たちばかり。主演のエイドリアン・ブロディは、『戦場のピアニスト』(02)のイメージから大変身し、ムキムキに仕上がった筋肉で堂々とプレデターと勝負を繰り広げる。1作目にオマージュを捧げるラストバトルは、シリーズファンのテンションを上げた。しかし本作最大の見せ場は、やはりヤクザvsプレデターという異色の対戦カードだろう。ヤクザ(名前はハンゾー)が日本刀だけでプレデターに挑むという、一歩間違うと無茶苦茶なシーンになりそうなところを、どこか黒澤明の映画的な雰囲気の中で、息を飲む緊張感で描き切った。完全に狂ったローレンス・フィッシュバーンもイイ味を出している。




6.『ザ・プレデター』(18)108分


『ザ・プレデター』(c)Photofest / Getty Images


恐らくシリーズ中で、一番監督の個性が前に出ている作品。監督を務めたのは1作目に俳優として出演していたシェーン・ブラック。80~90年代のハリウッド大作を代表する脚本家であり、他には『アイアンマン3』(13)の監督を手がけた人物である(こちらも過去作に比べると確実に一番ヘンテコな映画だった)。この監督の最大の特徴は、ジャンルのお約束・定番の展開をユーモラスに外すこと、ずっと漂う人情コメディ感だろう。そんなわけで、どこか笑えて、どこか泣ける、独特な味わいの映画に仕上がった。例によってプレデターは人間を狩り殺すのだが、死に場所を探している男たちの奇妙な絆、子どもの目線から見た大人の世界など、人間サイドのドラマが際立っている。“あったかいSFホラーアクション”という異色作であり、その強烈な個性ゆえ本作をベストに推す人も少なくない。





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