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『殺し屋1 4K』脚本:佐藤佐吉 映画全体が反社会的!? 伝説のバイオレンス映画が生まれるまで【Director’s Interview Vol.550】

『殺し屋1 4K』脚本:佐藤佐吉 映画全体が反社会的!? 伝説のバイオレンス映画が生まれるまで【Director’s Interview Vol.550】

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映倫との攻防



Q:原作に倣い凄惨な暴力が描写されますが、脚本にはどこまで書き込まれていたのでしょうか。映倫のレーティングなどは意識されていましたか。


佐藤:劇場側から「R18だけは勘弁してくれ、せめてR15で」と言われていたので、レーティングは気にせざるを得ませんでした。最初は筆が進んで、「ペニスを咥える~」みたいな描写を書いていたのですが、映倫に指導を受けにいくと「ペニスを咥える~なんて書いたら、即R18だから」と。でも「ペニスならダメだけど“ぽこちん”なら大丈夫」みたいなことを言われて、「本当にそれでいいのか…!?」と思いつつも、最終的には「股間に顔を埋める~」みたいな描写にしておきました。そうやって徹底的に対策したのですが、結局、完成した映画を見た映倫の方からは「これはもう細かい描写うんぬんの問題ではなく、映画全体が反社会的だからR18だ!」と言われてしまった。結果として予定していた上映劇場がダメになり、ちょうどこけら落としのタイミングだったイメージフォーラムから上映が始まりました。 


Q:暴力描写やアクション描写に関して、物理的に実写化できるかという可否も佐藤さんが考慮されていたのでしょうか。


佐藤:そこはあまり考えなかったですね。ただ、原作の名場面である、マンションの上で尻にピストルを撃ち込まれ、回転しながら血を噴き出して落ちていくシーンはあえて外しました。漫画では毎回見せ場がある方が面白いですが、映画の中盤でそんな派手なシーンが出てくると、その後の展開が盛り下がってしまう。そこでは代わりに、歌舞伎町をみんなでただ練り歩くシーンに変更しましたが、それだけでも十分怖くなりました。逆にやりたいと思うシーンは、深く考えずにそのまま書きましたね。



『殺し屋1 4K』©山本英夫/小学館「殺し屋1」製作委員会2001


Q:寺島進さん演じるヤクザの鈴木が拷問を受けるシーンはかなりハードですが、あれは原作にもあるのでしょうか。


佐藤:拷問のシーン自体は原作にあります。ただ、そこで浅野さん(垣原)が天ぷらを揚げているのですが、あれは完全オリジナルです(笑)。脚本にも書いてなかったので現場で足したものですね。そこは三池さんらしいなと。


Q:脚本と完成した映画では、どれくらいの差異があるのでしょうか。


佐藤:三池監督は割と脚本を変える方ですが、『殺し屋1』はほぼ変わっていませんでした。ただ、描写はより誇張されていましたね。塚本晋也さん(ジジィ)の筋肉のシーンなども「こういう映像になるんだ」と驚きましたし(笑)、舌を切るシーンも脚本には書いていましたが、映像で見ると「これほど凄惨になるのか…」と。字面では大したことなかったものも、映像化されると目を背けてしまいました。




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