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『ナイトボーン -夜哭-』ハンナ・ベルイホルム監督 恐怖という感情を扱うこと、内面を外形的に表現する【Director’s Interview Vol.585】

Ⓒ 2025 Elokuvayh/ö Komee4a Oy, Filmai LT, Bluelight, Getaway

『ナイトボーン -夜哭-』ハンナ・ベルイホルム監督 恐怖という感情を扱うこと、内面を外形的に表現する【Director’s Interview Vol.585】

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理想の子育てを実現すべく、フィンランドの神秘的な森の近くへと移住した夫婦。しかし、待ち望んでいたはずの我が子は、何かがおかしい…。その違和感は、やがて母親を深い狂気へと誘っていく──。前作『ハッチング -孵化-』(22)で母に抑圧される少女を描き、数々の映画祭で話題を呼んだハンナ・ベルイホルム監督が、母親の視点から新たな恐怖を映し出す。


主演には、第74回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作『コンパートメントNo.6』(21)でフィンランド・アカデミー賞主演女優賞に輝いたセイディ・ハーラ。夫役には、『ハリー・ポッター』シリーズで世界的スターとなったルパート・グリント。前作から引き続き、理想と現実の狭間で苦悩する人々を、恐怖という感情を通して描き続ける意義とは。ハンナ・ベルイホルム監督に話を伺った。



『ナイトボーン -夜哭-』あらすじ

子供を望む新婚夫婦サーガとジョンは、理想の子育てを夢見て、サーガの故郷であるフィンランドの森深い田舎町へと移り住む。北欧神話の気配が今なお息づく、神秘的な森に抱かれながら結ばれた二人は、やがて待望の子供を授かる。愛する夫と我が子との幸せな暮らし——サーガは、その未来を信じて疑わなかった。あの産声を聞くまでは——。


Index


母親の視点から語る“未知への恐怖”



Q:前作『ハッチング -孵化-』と共通する「母と子」というテーマは、監督の作風における魅力の一つだと思います。「母と子」というテーマで映画を撮ることについて、どのような思いがあるのでしょうか。


ベルイホルム:親と子の関係というものは、私たちの人生において最初に築かれる人間関係であり、生涯にわたって影響を与え続けるものでもあります。だからこそ、非常に興味深い領域だと常々考えています。その上で、『ハッチング -孵化-』では子どもの視点から語っている、つまり母親がある種の悪役だったので、次は母親の視点から物語を語る必要があると感じました。



『ナイトボーン -夜哭-』Ⓒ 2025 Elokuvayh/ö Komee4a Oy, Filmai LT, Bluelight, Getaway


Q:本作では家族の物語に加え、森の神秘性も魅力のひとつになっています。親子と森を絡めた物語を着想されたきっかけについて教えてください。


ベルイホルム:森に棲む精霊などに関する素晴らしい古来の神話がフィンランドにはあります。それで、物語の舞台を森にしたかったのです。人間の原始的な感情のメタファーとして、森を描きたいと考えました。フィンランドの神話には森に棲むトロールが登場しますが、人々はトロールの正体がわからず、恐れを抱いていました。一種の“未知への恐怖”ですね。


この“未知への恐怖”というメタファーは、本作における親たちの心情を表現する上で、非常に効果的に機能するのではないかと考えました。私たち人間が自然の一部であるにもかかわらず、自然に対して恐れを抱くことがあるのと同じように。





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