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『ヘヴィ・トリップ 俺たち崖っぷち北欧メタル!』ヘヴィ・メタルの辺境性が「映画」を咆哮させる

『ヘヴィ・トリップ 俺たち崖っぷち北欧メタル!』ヘヴィ・メタルの辺境性が「映画」を咆哮させる

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メタルファンたちの実情



 筆者は、90年代、高校生の頃からヘヴィ・メタルを愛聴しているが、メタルに親しまない音楽ファンからは白眼視されてきた。ロック好きな友人からも、「ヘヴィ・メタルだけは勘弁」、というセリフはよく聞いた。メタリカやメガデスなど、アメリカのメジャー所はまだいいとして、ヨーロッパ、特に北欧のデスメタル/ブラックメタルなどになると、キワ物扱いされてしまう。白塗りの顔(コープス・ペイントと言います)、歌詞の聞き取れないボーカル、悪魔主義など、彼らを構成する要素を並べてみれば、それも当然のことかもしれないが…。




 そんなメタルのイメージからすると、愛好者もなんだか荒々しくワイルドな人なのか?という思いをお持ちかもしれないが、実際、メタルファンにはオタク、及びオタクに親和性の高い人間が多いというのが筆者の実感だ。事実メタル大国のフィンランドでもメタル愛好者は世間ではオタク扱いを受けるのだとか(オタク性という観点から言えば「映画」と「ヘヴィ・メタル」も至極、親和性が高い)。


 つまりスクールカーストもあまり高くない、教室の隅っこの方にいる生徒(『桐島、部活やめるってよ』(12)で神木隆之介が演じた主人公をイメージしてください)にメタルの愛好者が多いと思ってもらっても構わない(筆者も含む)。『ヘヴイ・トリップ 俺たち崖っぷち北欧メタル!』でも主人公はそのワイルドな外見を見事に裏切る引っ込み思案ぶりで、好きな女性をコーヒーに誘うこともできないヘタレである。


 彼のような辺境者が、数ある音楽ジャンルの中でも辺境に位置するへヴィ・メタル(しかもかなりブルータルなデスメタル)に傾倒しているのは、かなり説得力のある設定だ。しかも、本作には様々な形で「辺境性」が横溢している。



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