不穏は続く! 不気味なヒッチハイカーが若者たちの前でしたことは?
オープニングのクレジットが終わると、“惨劇”に見舞われる5人の若者が登場。サリーと彼女の兄フランクリン、サリーの恋人ジェリー、そしてカークとパムのカップル。彼らはワゴンでテキサスを旅している。本作以後につくられたホラーであれば、旅の若者たちは最初こそ楽しそうであるのが定石だが、本作では楽しさもほどほど。フランクリンは車椅子で生活する障がい者で、他の若者たちが彼の手助けをしている。その負荷はよしとしても、ただでさえ真夏のテキサスは灼熱地獄でグチもこぼれる。サリーとフランクリンの先祖の墓が荒らされていないか墓地に立ち寄ると、酔っぱらった老人が奇妙なことを口走っている。食肉牛の屠殺場の脇を通ると腐臭が漂う。カーラジオからは火災や死亡事故、幼児虐待など悲劇的なニュースばかりが流れてくる。まったくもって不穏でしかない。
不穏な空気がさらに高まるのは、顔に赤く大きな痣があるヒッチハイカーの出現。5人は彼をワゴンに乗せるが、ヒッチハイカーの挙動はとこんと不審だ。ニヤニヤしながらナイフで自分の手のひらを切り、突然フランクリンの腕をつかんでこれまた切りつける。車から追い出して、猛スピードで逃げる5人。ヒッチハイカーを怒らせることをしたのだろうか――。そんな風にウジウジしてしまうフランクリンの愚痴が止まらない。

『悪魔のいけにえ 4Kデジタルリマスター 公開50周年記念版』©MCMLXXIV BY VORTEX,INC.
不穏はさらに続き、ガソリンスタンドに立ち寄るもガソリンは売り切れ。廃墟と化しているサリーとフランクリンの実家に立ち寄ったはいいが、車椅子のフランクリンはがれきに覆われた廃屋に入れずイライラする。カークとパムは泳げる場所があると知り、彼を置いていき、外に飛び出していく始末だ。仲が悪いわけではないが、とことん仲良しというわけでもない5人の関係性も不安を煽る。