2020.02.21
スクリーンに映えるリッチでゴージャスな情景!
『プレーム兄貴、王になる』は「王位継承の儀」を控えた貴族の住むお城という、インド国内でも、最も煌びやかで豪華絢爛なタイミングと場所が舞台となっている。夜の闇に浮かび上がる電飾で飾られた豪華なお城の情景や、花の舞うガゼボ。川面に建つ鏡の宮殿などの美しさは圧巻である。
加えて、息をのむ壮麗なミュージカル場面に、ソーナム・カプールの美貌。サルマン・カーンのムッキムキに鍛え上げられた肉体。これらゴージャスさで語られるのが、実らぬ恋や、家族の愛の情景に、影武者がバレるのではないかというスリル、陰謀のサスペンス。悪漢たちを蹴散らすアクション、などなど。どれもがスクリーンで最も映える情景である。
『プレーム兄貴、王になる』(C)Rajshri Productions (C)Fox Star Studios
近年、動画配信サービスなどにより映画はタブレットやスマホでも視聴が可能になっている。特にIT王国のインドではDVDやブルーレイのソフトリリースも減り、動画配信へと移行してきている。しかし「映画」には、暗闇の中で、巨大なスクリーンに投影することで最も映える表現がまだまだある。『プレーム兄貴、王になる』もタブレットやスマホの画面には収まりきらない魅力で溢れている。
そして、インド本国での上映時には、劇中サルマン・カーンの登場と共にスクリーンのある壇上は、踊り出す人々で溢れたのである。
文: 侍功夫
本業デザイナー、兼業映画ライター。日本でのインド映画高揚に尽力中。
『プレーム兄貴、王になる』
配給:SPACEBOX
宣伝:シネブリッジ
(C)Rajshri Productions (C)Fox Star Studios
2020年2月21日(金)全国順次ロードショー