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『プレーム兄貴、王になる』ミュージカル大国インドから決定版がついに上陸!

(C)Rajshri Productions (C)Fox Star Studios

『プレーム兄貴、王になる』ミュージカル大国インドから決定版がついに上陸!

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これぞインド映画の決定版!



 仲間思いで気のいい男、プレームはみんなから慕われる大衆演劇のスターだ。彼は慈善活動家としても活躍する憧れのマイティリー姫と会うためにプリータムプル王国へ向かうのだが、道中で王国の従者にスカウトされる。聞けば、マイティリー姫のフィアンセでもあるプリータム王国の王子が意識不明の重体で、迫る王位継承の儀にそなえ瓜二つのプレームに王子の影武者となって欲しいというのだ。


 プレームは、これでマイティリー姫に会える! と快諾するが、王子は尊大かつ傲慢で、マイティリー姫のみならず義理の妹とも剣呑な仲であった。プレームは王子らしく振る舞おうとするも、アっという間に人の良さをメキメキ発揮してしまい、周囲のわだかまりを溶かしていくのだった。そんな中、王子を意識不明に追いやった陰謀がプレームにも忍び寄ってくる……

これが『プレーム兄貴、王になる』のあらすじだ。


『プレーム兄貴、王になる』予告


 儚い恋心があり、家族の確執と氷解があり、おどけた笑いどころも満載で、ハラハラするスリルがあり、アクション場面もある、多くの人が想像するインド映画「マサラ・ムービー」そのものであろう。


 さらに、本作にはミュージカル場面もふんだんに盛り込まれている。ダンス・シーンは実に13回。バリエーションも豊富で、幻想的でしっとりとしたラブソングから、ふざけておどけたダンスに、大人数での一糸乱れぬ群舞まで、サービス満点で出し惜しみ無く振舞われる。

本作では「瓜二つだが育った環境が全く違う二人」というマーク・トウェインの「王子と乞食」の基本構造を流用した一人二役を利用しているが、インド映画では「一人二役」は非常にポピュラーな手法である。



『プレーム兄貴、王になる』(C)Rajshri Productions (C)Fox Star Studios


 『バーフバリ』(15~17)の連作や、アーミル・カーンが出演した『チェイス!』(13)。『オーム・シャンティ・オーム 恋する輪廻』(07)では主演のシャー・ルク・カーンとディーピカー・パードゥコーンの2人がそれぞれ2役を演じていた。その他、日本公開されていない作品も含めれば「一人二役のインド映画」は100や200ではきかないハズで、その数は枚挙に遑がない。


 様々な点において、この『プレーム兄貴、王になる』は、インドの人々にとっても「豪華な定番作品」なのである。



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