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『プレーム兄貴、王になる』ミュージカル大国インドから決定版がついに上陸!

(C)Rajshri Productions (C)Fox Star Studios

『プレーム兄貴、王になる』ミュージカル大国インドから決定版がついに上陸!

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『プレーム兄貴、王になる』あらすじ

面倒見が良くて、曲がった事が大嫌い、みんなからアニキと慕われる下町の貧乏役者プレームは、王位継承者争いで意識不明になったヴィジャイ王子の替え玉に仕立てあげられる。なんとプレームと王子はそっくりだったのだ!しかし、異母兄弟だらけで複雑な関係の王家の弟妹も、フィアンセの王女も、尊大で頑固だった王子に心を開いてくれない。はじめは大人しく王子を演じていたプレームだが、次第に下町育ちの本領を発揮。真っすぐな心で、頑なな人々の心を溶かしていくが…


Index


日本はミュージカルに飢えている。



 近年、日本で『レ・ミゼラブル』(12)や『グレイテスト・ショーマン』(17)などが大ヒットを飛ばしたことや、映画『キャッツ』(19)がアメリカでの不評をもろともせず公開週の興行収入1位発進したニュースは記憶に新しいところだろう。また、劇団四季や宝塚歌劇団を筆頭に、漫画を原作とした「2.5次元ミュージカル」から、オフ・ブロードウェイ発トロマ・エンターテイメントの「悪魔の毒々モンスター」ミュージカル舞台劇まで。「ミュージカル」という様式は、映画でも舞台でも、右肩上がりで人気を獲得している。


 今、日本はミュージカルに飢えている。


 そう言い切っても差し支え無いであろう。で、あれば。「何かと歌って踊り出す」ことで有名なインド映画を鑑賞するのは、そんな「ミュージカル欲求」を満たしてくれるのではなかろうか? と思いきや。近年のインド映画からはミュージカル・シーンが減ってきているのである。



『プレーム兄貴、王になる』(C)Rajshri Productions (C)Fox Star Studios


 この現象はハリウッド製の映画がインドにも浸透してきたことや、シネコンの台頭により、かつての「プログラム・ピクチャー」様式が崩壊したことに所以している。グローバリゼーションはインド特有の映画文化も均質化したのである。


 だが、もちろん「すべて」では無い。3時間近い長編で、甘い恋愛模様に、暖かな家族のふれあい、スリルとサスペンス、血が沸騰するようなアクション、爆笑を誘うコメディが詰め込まれ、ミュージカル・シーンも満載の「マサラ・ムービー」は、まだまだ健在だ。


 そんな絵に描いたようなインド映画「マサラ・ムービー」の、しかも傑作が『プレーム兄貴、王になる』である。



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