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『ゴースト・ドッグ』ヒップホップにマーシャルアーツ、多様な文化が交差したジャームッシュ映画

(c)Photofest / Getty Images

『ゴースト・ドッグ』ヒップホップにマーシャルアーツ、多様な文化が交差したジャームッシュ映画

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本格派の空手家フォレスト・ウィテカー



 本作の主役ゴースト・ドッグを演じたのが、今や『ラストキング・オブ・スコットランド』(06)にてアカデミー賞俳優となったフォレスト・ウィテカー。われわれがイメージするサムライとは大きくかけ離れた、大柄でヘビーウェイト級の俳優だ。しかしウィテカーは、11歳頃から50代に入るまで、拳法空手に週3・4日通うほどの本格派で、黒帯取得者でもある。しかも、カリの達人ダン・イノサントの道場が近所にあると知ると、そちらにも長年通っていたとのこと。更には、学生時代はアメリカン・フットボール、そして最近ではヨガまでやっているスポーツマンなのである。その体型からは運動が苦手そうに見えるが、実は超アスリートなのだ。


『ラストキング・オブ・スコットランド』予告


 本作のアクションシーンは、ほぼ銃がメインだったが、屋上での刀やマチェーテの訓練シーンなどでは、フォレスト・ウィテカーの本格的なアクションが垣間見られる。「サムライ」を謳っているが、アクションシーンはアメリカらしい銃アクションに比重が置かれている。特に、終盤のゴースト・ドッグとルーイの場面は、西部劇さながらだ。


 また、ゴースト・ドッグが銃を脇に入れる時には、まるで刀を鞘に納めるような仕草を見せており、ヒップホップとマーシャルアーツだけでなく、東洋と西洋もうまく融合されているのである。



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