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『パンズ・ラビリンス』スペイン内戦を背景に、ギレルモ・デル・トロが描く魅惑の物語

『パンズ・ラビリンス』スペイン内戦を背景に、ギレルモ・デル・トロが描く魅惑の物語


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全編スペイン語で描く、異才の代表作



 第92回アカデミー賞で作品賞ほか最多4部門を獲得した『パラサイト 半地下の家族』(19)。アカデミー賞の歴史の中で、非英語作品の作品賞受賞は、史上初のことである。この達成は韓国の映画業界には勿論のこと、日本を含めたアジア全般にも大きな希望を与える、快挙といえる出来事となった。


 『パラサイト 半地下の家族』の作品賞受賞は、アカデミー賞の歴史を塗り替える、大事件といっても過言ではない。とはいえ、アカデミー賞の長い歴史の中を紐解くと、非英語圏の作品は、過去にもいくつか評価されていることがうかがえる(非英語作品の作品賞受賞という意味では『パラサイト 半地下の家族』が初のことではあるが)。



 例えば、第79回アカデミー賞で撮影賞、美術賞、メイクアップ賞の3部門を獲得(ほか脚本賞、作曲賞、外国語映画賞でもノミネート)した『パンズ・ラビリンス』(06)は、映画ファンの間では色濃く記憶されている。本作の製作にはアメリカ資本の介入こそあるものの、作品全編はスペイン語で収録されており、非英語作品ながらも全米でクリーンヒットを記録した。字幕を読まないアメリカ国民が、こぞって字幕で鑑賞したのだ(『パラサイト 半地下の家族』も同様に、欧米では敬遠されがちな字幕上映にこぞって観客が押し寄せた)。


 『パンズ・ラビリンス』でメガホンを執ったのは、メキシコ出身の映画作家ギレルモ・デル・トロである。『ROMA/ローマ』(18)のアルフォンソ・キュアロン、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(14)のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥと並び、メキシコ出身の映画作家として高く評価されるギレルモ・デル・トロ。


 彼は『ミミック』(97)や『デビルズ・バックボーン』(01)などで見られるような、奇妙で鮮烈なイマジネーションを持ち合わせる、異才の映画人として知られている。



 近年では、人間と半魚人との恋を描いた異色作『シェイプ・オブ・ウォーター』(17)で、ついにアカデミー賞作品賞を獲得し、名実ともに最高の映画監督として認められている。彼の代表作のひとつとして数えられる『パンズ・ラビリンス』は、そんな監督を形作った記念碑的名作として、いまなお語られる機会が多い。



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