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『エクソシスト』信仰を失った神父が、“神”を取り戻すまでの物語

『エクソシスト』信仰を失った神父が、“神”を取り戻すまでの物語

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映画史にその名を刻む、ホラー映画の偉大な金字塔



 『エクソシスト』(73)は、映画史にその名を刻むホラー映画の偉大な金字塔だ。


 ウィリアム・ピーター・ブラッティの同名小説を、『真夜中のパーティー』(70)や『フレンチ・コネクション 』(71)を手がけた俊英ウィリアム・フリードキンが映画化。その年の興行収入第1位を記録し、アカデミー賞では全10部門にノミネート、うち脚色賞と音響賞の2部門を受賞した。そして『エクソシスト』は、初めてアカデミー作品賞にノミネートされたホラー映画でもある。


 怖い。確かに『エクソシスト』は今見ても相当に怖い。リーガン(リンダ・ブレア)の首が360度回転したり、後ろ向きにブリッジしながら階段を猛スピードで降りる「スパイダー・ウォーク」のシーンなんぞ、ショッキングすぎてトラウマ確実。




 公開当時、この映画を見た観客が気を失って顎を骨折し、ワーナーブラザーズを訴えたというのは有名な話。イギリスでは多くの町議会が映画の公開を禁止したため、旅行会社が映画を鑑賞するバスツアーを企画した、というエピソードもあるくらいだ。


 しかしこの映画が内包する本当の恐ろしさは、単なるホラー描写にあらず。それは、「人間が、神の存在を信じられなくなったことへの恐怖」である。


 それを体現する存在が、カラス神父(ジェイソン・ミラー)。一見すると本作は、メリン神父(マックス・フォン・シドー)と悪霊パズズによる、神と悪魔の代理戦争に見えるが、実は「信仰を失った神父が、“神”を取り戻すまでの物語」という、哲学的ヒューマン・ドラマでもある。本稿では、彼にスポットを当てて『エクソシスト』を考察していこう。



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