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『ドクトル・ジバゴ』名曲”ラーラのテーマ”が誘うロマンチシズムの極致を、今見るべき理由

『ドクトル・ジバゴ』名曲”ラーラのテーマ”が誘うロマンチシズムの極致を、今見るべき理由

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多くの後輩たちにリーンが与えた影響力の大きさ



 過酷すぎる撮影が俳優を遠ざけることも多かったデビッド・リーンだが、彼に影響を受けた監督は多い。スティーヴン・スピルバーグは『アラビアのロレンス』に於ける自然主義に強く触発され、ジョージ・ルーカスやあのスタンリー・キューブリックまでが、リーン作品に影響を受けたことを認めている。


 また、同じイギリス人の後輩ジョー・ライトは、特に『ドクトル・ジバゴ』に最も強く影響されたという。ライトの代表作『つぐない』(07)では、運命に抗おうとしても抗えない人間の姿が克明に描かれている。



 デビッド・リーンは、『ドクトル・ジバゴ』の後『ライアンの娘』(70)を発表するが、批評が芳しくなく、次の『インドへの道』(84)まで、長編映画では14年間メガホンをとることはなかった。そして、ジョゼフ・コンラッドの原作をベースにした『ノストロモ』を準備中の1991年4月16日、83歳でこの世を去る。


 映画作家として追求するテーマを具現化するためなら、世界中のどこへでも出向き、季節さえ作り替え、その異常とも言える完璧主義で俳優たちには難行を命じた、まさに古き良き映画のタイクーンのようなリーン。もしかして、彼こそがロマンチシズムそのものだったのかもしれない。


 そんなリーン作品の中でも、代表作『アラビアのロレンス』の影に隠れがちな『ドクトル・ジバゴ』だが、今は絶えて久しい大作ロマンの醍醐味を堪能したければ、これほど適した作品はないのではないだろうか。




文 : 清藤秀人(きよとう ひでと)

アパレル業界から映画ライターに転身。映画com、ぴあ、J.COMマガジン、Tokyo Walker、Yahoo!ニュース個人"清藤秀人のシネマジム"等に定期的にレビューを執筆。著書にファッションの知識を生かした「オードリーに学ぶおしゃれ練習帳」(近代映画社刊)等。現在、BS10 スターチャンネルの映画情報番組「映画をもっと。」で解説を担当。 



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(c)1965, Supplementary Material Compilation 2010 Turner Entertainment Co. (c) 2010 Turner Entertainment Co. and Warner Bros. Entertainment Inc.

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