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『ドクトル・ジバゴ』名曲”ラーラのテーマ”が誘うロマンチシズムの極致を、今見るべき理由

『ドクトル・ジバゴ』名曲”ラーラのテーマ”が誘うロマンチシズムの極致を、今見るべき理由

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厳寒のロシアを夏のスペインに再現する



 本作での撮影は、ロシアではなく主にスペインで行われた。原作が発禁になっていたため、ソ連政府からは当然撮影許可が下りず、撮影隊は夏のスペインに厳寒のロシアを再現することとなる。大理石の塵やプラスチックで人工雪を作り、パルチザンの騎馬隊が凍った湖の上を驀進していく最大の見せ場は、乾燥した川床の上に鉄のシートを敷いて撮影された。ユーリとラーラが最後の日々を過ごす”氷の宮殿”を覆うのは、蜜蝋である。


 ジバゴを演じるオマー・シャリフは、エジプト人のルックスを隠すために髪にアイロンをかけ、額の生え際を約5センチほど剃りあげ、皮膚にはワックスをかけて日々ロシア人に変身するのだが、数分置きに滴り落ちる汗をメイク担当が拭き取らなければならなかった。




 一方、ラーラ役のジュリー・クリスティは、完璧を求めるリーンから受けるプレッシャーに耐え切れず、一旦は現場を離れてしまう。やがて、再び演技する意欲を取り戻した彼女は撮影に復帰し、作品完成後には、リーンとの関係が良好であることをメディアに伝えた。しかしその後、クリスティが再びリーンと組むことはなかった。


 ジバゴ役の第一候補でありながらも、監督からのオファーを断ったピーター・オトゥールも然り。オトゥールもまた、『アラビアのロレンス』で延々1年4ヶ月もの間撮影に拘束された経験もあり、『アラビアのロレンス』以降はリーンから演出を仰ぐことはなかった。



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