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『バットマン・リターンズ』バートン節が狂い咲き!もはやヒーロー映画ではないバットマン

『バットマン・リターンズ』バートン節が狂い咲き!もはやヒーロー映画ではないバットマン

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ふたりのヴィランが好き過ぎてたまらない!



 前作のジョーカーがそうであったように、本作でもふたりのヴィランはバットマン以上に目立っている。いや、ジョーカー以上に目立っている、と言ってよいだろう。前作のジョーカーは登場したときから犯罪者だった。しかし、ペンギンとキャットウーマンは登場段階では不幸な境遇に置かれていた人間で、共感の余地を残す悪役として描かれている。


 バートンに言わせれば、共感どころではない。「僕はバットマンもペンギンもキャットウーマンも大好きだし、彼らが生きている世界が好きだ。誰もが、すっかり混乱してしまった人物だ。だからこそ彼らは美しいんだよ」と、彼は語る。




 ペンギンは奇形に生まれてしまったため、赤子の頃に親に捨てられた過去を引きずっている。そのためゴッサムへの恨みは根深く、破壊行為によってヒネクレた欲求を満たそうとする。一方のキャットウーマンは、もともとは地味で目立たない存在である大企業の社長秘書で、社長の陰謀を知ってしまったため、窓から突き落とされて命を落とす。そこに集まってきた野良猫たちからエネルギーを得て、キャットウーマンに生まれ変わった。自分を殺した者に復讐するために。


 すなわち、どちらもそもそもは社会的弱者だった。そんな彼らをやっつけようとするブルース・ウェインが社会的強者の側の実業家であるという皮肉。そんな彼も、本当にこの悪党を倒していいものか!? という疑問を抱く。こうなると、どっちが悪役なのか、わからなくなってくる。キャラも混乱すれば、物語も混乱する。バートンの言葉を借りれば、「だからこそ美しい」のだ。



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