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『サンダーロード』サンダンス絶賛の傑作短編を長編映画化。超パワフルな“やらかし”コメディを見逃すな!

『サンダーロード』サンダンス絶賛の傑作短編を長編映画化。超パワフルな“やらかし”コメディを見逃すな!


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監督・脚本・主演・音楽を一人でこなした無名人の才気



 テキサス州の田舎町の警官が、母親の葬儀でスピーチをする――。ただそれだけの12分間を描いた短編が、2016年のサンダンス映画祭で最優秀短編賞を受賞。そして監督と主演を務めた無名の男が、短編を長編へと膨らませて、2018年のSXSW(サウスバイサウスウエスト)映画祭でグランプリを獲得した! まさに絵に描いたようなサクセスストーリーを実現した『サンダーロード』の生みの親、ジム・カミングスとは何者なのだろうか?


 ジム・カミングスの名前を聞いたことがなくても、別に恥ずかしがることはない。日本で紹介されるのは長編版『サンダーロード』が初めてであり、長編の元になった短編が2016年のサンダンス映画祭で注目されるまで、カミングスの存在を知る者は友人知人家族を除けばほぼ皆無に等しかったからだ。



 現在34歳のカミングスはニューオーリンズ生まれ。『ファイト・クラブ』(99)を観て映画作家を志し、映像系の授業が充実しているボストンのエマーソン大学に入学。学校の同期には、『スイス・アーミー・マン』(16)のコンビ監督ダニエルズ(ダニエル・クワンとダニエル・シャイナート)もいた。本人曰く「映画祭に出品してもいつも二番手止まりだった」というカミングスは、一旦は自分の監督としての才能に見切りをつけ、LAの小さなプロダクションでネットのお笑い動画やミュージックビデオをプロデュースしていた。


 しかし、情熱を持てないルーティーンに甘んじている自分自身に嫌気が差して、「自分が本当に笑えて感動できる、意義のあるコメディ作品を作ろう」と決意を固める。ちなみにその際にカミングスを大いに触発したのは、ピクサーの『インサイド・ヘッド』(15)だったそうだ。


 製作費は、貯蓄を切り崩し、足りない分を賄うために結婚指輪を売り払った。ちょうど一年半前に離婚していて、「何か残るものに変えたい」と思ったからだ。ほとんどが主人公のモノローグ(と歌と踊り)で占められた脚本は、毎日通勤する車の中で、ひとりで「何千回も(さすがに比喩だろうがとにかく繰り返して)演じながら練り上げた」という。



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