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『マッドマックス2』が与える後世への影響と、英雄神話から読み解く“ヒットの法則”とは

『マッドマックス2』が与える後世への影響と、英雄神話から読み解く“ヒットの法則”とは


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桁違いのスケールで贈る、圧巻の世紀末アクション!



 前作『マッドマックス』(79)での成功により、オーストラリア映画は世界市場を開拓した。35万豪ドル――あるいは40万豪ドルとも言われているが、いずれにせよ映画製作費としては格安だ――という予算上の制約を、卓抜な創意と工夫で乗り切り、映画は世界中で衝撃と称賛をもって迎え入れられた。その衝撃は、今も国内外の多数のクリエイターに刺激と興奮を与えている。


 監督のジョージ・ミラーは、『マッドマックス』の商業面/批評面での成功を受け、すぐさま続編の製作に着手した。続編はこれまでに3本が製作され、その中でも、第2作『マッドマックス2』(81)は、後世のカルチャー全般に多大なる影響を及ぼしている。製作費も約10倍(400万豪ドル)となり、前作のすべてを上回る圧巻のスケールで描き出す。



 『マッドマックス2』が描くのは、前作から数年後の世界。大国同士の戦争によって文明が滅んだ近未来を映し出す。俗に言う“終末もの”を題材として、荒漠なアウトバック(オーストラリア内陸部の人口希薄地帯)を背景に血みどろのアクションを活写している。前作『マッドマックス』では、わずかな文明の息吹を感じ取ることができたが、今作では、未曾有の世界大戦によって、人類の輝かしき文明は完全に滅びているのが分かる。


 この世界で、すべての価値を決定するのは石油。人々は石油を求めて荒野を流れ、時には血で血を洗う抗争を余儀なくされる。生きる望みさえ失い、荒野をさすらう一匹狼のマックス・ロカタンスキー(メル・ギブソン)も、石油をめぐる凄惨な戦いに身を投じてゆくこととなる……。




  終末世界、しばしばポストアポカリプス――世紀末という言葉もあるが――と言われる世界観の物語は、『マッドマックス2』登場以前より古くから存在している。ではなぜ、映画史の中で何度も繰り返してきた設定にもかかわらず、本作は世界中で愛され、評価され続けているのか。その答えは、どうやら神話の中の普遍性に隠されているようだ。古今東西の英雄神話を論ずる名著「千の顔をもつ英雄」(早川書房刊)を紐解き、その秘密を導き出していこう。


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