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『ブレックファスト・クラブ』年を経ると見えてくる、作品に隠された郷愁と諦念

(c)Photofest / Getty Images

『ブレックファスト・クラブ』年を経ると見えてくる、作品に隠された郷愁と諦念


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今なお引用され続ける理由



 一度観たことのある映画も時代を経て観なおしてみると、作品の印象が変わっているということがある。自分と同年代の人間を描いた作品、特に青春時代を描いた作品であればあるほど、自身が年齢を経たことで人生を俯瞰し、“青春時代”を客観視できるようになるからだろう。


 それぞれ異なる問題を起こした5人の高校生たちが、罰として土曜日に休日登校させられ「自分は何か?」という作文を書かされるという、ジョン・ヒューズ監督作品『ブレックファスト・クラブ』(85)。2015年に日本でも発売されたBlu-rayには“30周年アニバーサリー・エディション”と銘打たれている。一瞬「30周年?」と、目を疑った。30年といえば、1984年を舞台にした劇中の高校生たちにとって年齢のおよそ2倍にあたるからだ。



 本稿を書いている2020年は、アメリカ公開から35年目の年。リアルタイムで鑑賞した当時の高校生たちは、現在50代になっているはずだ。自身の子どもが高校生だという人も少なくないだろうし、中には孫がいるという人がいてもおかしくない。それだけの年月を経ながらも、『ブレックファスト・クラブ』は未だ多くの映画ファンに愛され続け、この映画のフォロワーとも称される作品の存在が多く指摘されている。


 例えば、『ピッチ・パーフェクト』(12)の主人公がチームを立て直すヒントを得る映画、『バンブルビー』(18)でバンブルビーが拳を振り上げるポーズを真似る映画。これらの作品では『ブレックファスト・クラブ』の映像が引用されている。また、『スウィート17モンスター』(16)や『エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ』(18)、『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』(19)といった近年のアメリカ青春映画群、人気作品をリブートした『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』(17)などにも、その影響を感じさせる。


 さらに、アニー・リーボヴィッツが撮影したポスター写真(サントラ盤のジャケ写にもなっている)は多くのパロディを生み、『スパイダーマン:ホームカミング』(17)のキャストによって模倣されたことも話題となった。マーベル・スタジオの社長ケヴィン・ファイギは、当時こう語っていた「次のスパイダーマンは“ジョン・ヒューズ映画”になるだろう」と。


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