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『スリー・ビルボード』アカデミー賞作品“請負会社”フォックス・サーチライトの実力

『スリー・ビルボード』アカデミー賞作品“請負会社”フォックス・サーチライトの実力

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大作を撮った後、原点を取り戻す場所に…



 低予算であっても、監督が撮りたい作品を製作する。これはインディペンデント系製作会社の精神であり、メジャースタジオでは実現しそうにない企画も可能になることから、映画作家たちにとってサーチライトは「頼みの綱」の会社でもある。


 サーチライト作品として人気の高い『(500)日のサマ―』を撮ったマ―ク・ウェブは、その後、アクション超大作『アメイジング・スパイダーマン』の監督に抜擢され、同作の続編まで手がけた。しかし、再び『gifted/ギフテッド』で、サーチライトに戻ったのである。その心境についてウェブはこんなことを語っていた。「『アメイジング・スパイダーマン』のような作品では、自分らしさを出すことは不可能だった。だからサーチライトでもう一度映画を撮ることは、作り手としての原点を取り戻すことだった」。『gifted/ギフテッド』では、音楽のチョイスなど細かい部分まで、『(500)日のサマ―』と同じこだわりを詰め込むことができたと、マーク・ウェブは告白している。


「ブルー」は恋と幸せ。セリフ以上にテーマを示す、映画における「色」の意味とは『(500)日のサマー』




 製作費に上限があるものの、その範囲でどれだけの作品を作ることができるか。それがサーチライトのポリシーである。それゆえに、先鋭的なクリエイターたちとは、つねにコミュニケーションが活発であり、野心的な企画が実現に近づくという。リチャード・リンクレイター監督が、実写をデジタルペインティングでアニメのような映像にした『ウェイキング・ライフ』などは、その最たる例だろう。アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥは、『レヴェナント:蘇えりし者』の撮影が大雪で延期になり、時間が空いたので『バードマン~』を撮るなど、フレキシブルな対応もサーチライトならでは。つねに作家性を強調するウェス・アンダーソンなど、サーチライトで撮り続ける監督も多い。



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