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『狼男アメリカン』ジョン・ランディスとリック・ベイカーが手がけた、リアルで悲しきウルフマン

(c)Photofest / Getty Images

『狼男アメリカン』ジョン・ランディスとリック・ベイカーが手がけた、リアルで悲しきウルフマン

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狼男が表すもの



 狼が登場する童話「赤ずきん」「三匹のこぶた」「狼と七匹の子山羊」に共通するのは「狼が家に押し入り住人を食べる」という点だ。童話には寓意が込められていることが多い。「アリとキリギリス」の「なまけると後で泣く」とか「金の斧と銀の斧」の「正直であれば良いことがある」といったものだ。


 狼が登場する童話の場合、今ではクリシェになっている「狼=男性の暴力性」で、特に男性の性衝動についての象徴として登場する。童話が生まれた頃の中世ヨーロッパでは強盗や殺人、レイプが横行しており、狼を題材にした童話は小さな子供へ、外の世界には「狼」のような存在がいるんだと刷り込む機能を持っていた。



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 また「狼男」が初めて創作物に登場したと言われている12世紀に書かれた歌集「十二の恋の物語」の一編「狼男」で、狼男である領主が変身する方法は「全裸になる」というもの。戻るには「服を着る」と、明らかにセックスの手順に倣っている。領主の妻は服を隠し領主を狼のままにして、自分は騎士と再婚する。この「狼男」の一編はある種の艶色話なのだ。「狼男」という存在が古くから分かち難く「セックス」と結びついているのが解るだろう。


 『狼男アメリカン』では、デヴィッドがアレックスとベッドを共にした翌日。性的に充足したハズの彼が狼男に変身して襲うのは、男性5人と巻き添えを食った女性1人である。




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