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  4. 『遊星からの物体X』異形をアートにした神童、ロブ・ボッティンの至芸 ※注!ネタバレ含みます。
『遊星からの物体X』異形をアートにした神童、ロブ・ボッティンの至芸 ※注!ネタバレ含みます。

『遊星からの物体X』異形をアートにした神童、ロブ・ボッティンの至芸 ※注!ネタバレ含みます。

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※2018年11月記事掲載時の情報です。

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クリーチャーをよりリアルに感じさせる「デジタル・リマスター版」



 現在、鬼才ジョン・カーペンターが手がけた侵略SF映画の名作『遊星からの物体X』(82)が、〈デジタル・リマスター版〉と銘打ってリバイバル公開中だ(※2018年11月記事掲載時の情報です)。今回のデジタル・リマスター版は35mmオリジナルカメラネガをもとに、NBCユニバーサル・スタジオポストで新たに素材をスキャン。その素材にレストア(復元)とグレーディングがほどこされ、同作の撮影監督であるディーン・カンディが監修・承認したものだ。既発売のブルーレイに見られるような揺れや傷などが修正され、とても36年前のものとは思えぬ高画質で本作と接することができる。



 特に際立つのは、劇中に登場する未知の地球外生命体が、よりリアルな質感をまとい迫ってくるところだろう。初公開時、ビジュアルに関して配給会社のユニバーサルピクチャーズは彼らの一部しか露出解禁をせず、劇場で明らかになったその姿に観客は度肝を抜かれた。地球外生命体が人間や犬に同化し、そして乗っ取るまでのプロセスがあまりにも内臓感覚に満ち、それ自体が異貌を極めたクリーチャーだったからだ。その容姿は本作の前史的続編『遊星からの物体X ファースト・コンタクト』(11)で女性古生物学者を演じたメアリー・エリザベス・ウィンステッドが、正鵠を射た形で言い表している。


「このシリーズの怪物は気味が悪くて恐ろしいけど、ある意味、とても美しいの」



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