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『ゾンビ』公開から40年、今でも鮮明な恐怖と絶望。ジョージ・A・ロメロ監督

『ゾンビ』公開から40年、今でも鮮明な恐怖と絶望。ジョージ・A・ロメロ監督

※2018年8月記事掲載時の情報です。

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ジャンルにおける影響力と存在感



 動画配信サービスの普及によって、海外ドラマを浴びるように楽しんで観ている人は多いだろう。中でもヒットコンテンツとして、ウォーカー(ゾンビ)と生存者との明日なき戦いを描いた『ウォーキング・デッド』(2010〜)の人気ぶりはすさまじい。今やゾンビはアンダーグラウンドに生息するB級モンスターではなく、恐怖のアイコンとしてポップカルチャーを席巻するスーパーキャラクターだ。


 そんなモダンゾンビの歴史を俯瞰したとき、孤高のように激しい隆起で存在感を放つホラームービーが『ゾンビ』だ。復活した死者が生者の肉を喰らい、喰われた者もまた、ゾンビとなってよみがえる——。このおぞましきライフ(デッド)サイクルの設定を生んだ監督ジョージ・A・ロメロが、1978年に手がけた黙示録ゾンビ映画のカルトクラシックである。


 ゾンビ出現の影響で混乱に陥った人口密集地から、ヘリに乗って脱出を図ろうとする4人の男女たち。だがその途中、彼らは機能を失った巨大ショッピングモールへと降り立ち、食料と物資確保のために占拠をくわだてる。そしてモール内を徘徊するゾンビの殲滅を、危険を顧みずおこなっていくのだ。しかし、大きな犠牲と苦闘のすえ手に入れた安息も、悪逆の限りを尽くす略奪団の介入によって破られてしまう……。




 生前の習性がそうさせるのか、絶えることなくショッピングモールへと集まってくるゾンビの群れ。そこには大量消費社会への批判が込められているとロメロは言う。だが理屈やテーマ以上に、戦闘のプロSWATを交えた4人組がいかにして広大なモールを攻略し、難度の高いゾンビ狩りを成功させるのか——? そんな生死を賭けたサバイバルレースが、映画として問答無用の面白さを放つのだ。そもそも『ウォーキング・デッド』がシーズンを通して繰り返す「コミュニティの形成→外部者の侵入による崩壊」というドラマ構造も、この『ゾンビ』が基盤となっている。ジャンルにおけるその影響力と存在の大きさたるや、推して知るべしだろう。




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