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『21ブリッジ』チャドウィック・ボーズマンの存在感が光る、秀逸なポリス・スリラー

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『21ブリッジ』チャドウィック・ボーズマンの存在感が光る、秀逸なポリス・スリラー

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演技の世界を愛し続けたレジェンド俳優の死



 チャドウィック・ボーズマンの俳優人生を振り返ると、彼がいかに演技の世界を愛していたかがうかがえる。近代メジャーリーグ初の黒人選手ジャッキー・ロビンソン、“ファンクの帝王”ジェームズ・ブラウン、黒人初の最高裁判事サーグッド・マーシャル――伝説的な人物たちを次々に演じたボーズマンは、いつも全精力を注いで役に向き合ってきた。その精神は、MCU作品『ブラックパンサー』(18)でも同じ。どんなときでも力を抜かず、演技に挑み続ける。それが彼の持ち味だ。


 彼は、演じるキャラクターの性質を深く理解し、尊重し、内面重視のリアルな演技を死の間際まで追求した。Netflix作品『マ・レイニーのブラックボトム』(20)で彼は、キャリア初のアカデミー賞主演男優賞にノミネート。もし受賞が決まれば、『ダークナイト』(08)のヒース・レジャー以来、死後にアカデミー賞を受賞した歴代3人目の俳優となる。今後の活躍が一層期待されていただけに、彼の早すぎる死にはショックを隠せない。


『21ブリッジ』予告


 奔放なトランペット奏者を演じた『マ・レイニーのブラックボトム』のボーズマンは、少し痩せた印象はあるものの、いままで以上にパワフルで精力的だ。そのエネルギッシュな勇姿は『21ブリッジ』(19)でも健在。『21ブリッジ』でボーズマンが扮するのは、ニューヨーク市警(NYPD)のストイックな敏腕刑事。彼のキャリアの中で刑事役は初めての経験となる。


 ボーズマンは本作の撮影中もガンとの闘病中で、2016年にガンと診断されてから、2020年8月に亡くなるまでの間で、数えきれない手術と治療を受けてきた。『21ブリッジ』が米国で公開されたのは、彼が亡くなる約9か月前のこと。このときはまだ、彼がよもやガンで闘病中だとは、誰一人として予想していなかった。どんな状況でも演技への情熱を失わず、演技の世界を愛し続けたボーズマン。彼の名前はハリウッドの映画史に燦然と輝き続けるはずだ。





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