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『アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン』伝説のパフォーマンスが映像で甦る! 貴重にして奇跡的なドキュメント

2018©Amazing Grace Movie LLC

『アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン』伝説のパフォーマンスが映像で甦る! 貴重にして奇跡的なドキュメント

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若き日の名匠のミスが、本作をお蔵入りに!?



 さて、映画『アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン』に話を移そう。そもそもこのパフォーマンスはドキュメンタリー映画としても記録され、発表される予定だった。監督は後に、『トッツィー』(82)『ザ・ファーム/法律事務所』(93)などのヒット作を放ち、『愛と哀しみの果て』(85)ではアカデミー賞の栄冠を射止めるシドニー・ポラック。当時、『ひとりぼっちの青春』(69)で高評価を得て注目されていたポラックは、このプロジェクトに大乗り気で、5台のカメラを回して撮影に臨んだ。


 ところが、音楽ドキュメンタリーを撮った経験のないポラックは、オーディオトラックと映像をリンクさせるための印を刻む作業を怠ってしまう。そのため、これらをリンクさせるのに膨大な時間を要するという問題が発生。映画はアルバムがリリースされる1972年6月に同時公開される予定だったが、とても間に合いそうにない。結局、映画は棚上げされることになった。

 

『アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン』 2018©Amazing Grace Movie LLC


 ポラックはこれを映画として完成させたいと望んでいたが、かなわぬまま2008年に世を去ってしまう。その遺志を継いだのがポラックとともに映画の権利を買い取ったプロデューサー、アラン・エリオット。デジタル技術による編集作業に勤しむも、“無断で作るとは何事!?”という、アレサ本人からのクレームがあって製作は一時中断。アレサが2018年に世を去った後、エリオットは遺族との話し合いを経て製作を再開し、伝説のドキュメンタリーはついに世に出ることになったのだ。





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