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『クライング・ゲーム』 自分の中の壁を超えていく尊さ 90年代サスペンス・ラブストーリーの傑作

(c)Photofest / Getty Images

『クライング・ゲーム』 自分の中の壁を超えていく尊さ 90年代サスペンス・ラブストーリーの傑作

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アカデミー賞6部門に候補入りしたニール・ジョーダンの最高傑作



 『クライング・ゲーム』(92)が世に出てもう30年が経とうとしている。私がこの映画のことを知ったのは高校生の頃。きっかけは、おそらく九州出身者なら誰もが知るローカルの深夜番組だったと思う(いまその番組のホームページを訪れると、2021年3月、長きにわたる番組の歴史に終止符が打たれた旨が記されていた)。そこで不定期に放送されていた映画コーナーで本作が取り上げられ、紹介者の方が「中盤の展開」を巧みに避けながら本作を絶賛していたのを、今でもまざまざと思い出す。


 当時の『クライング・ゲーム』のプロモーションのあり方としては、やはりこの核となる展開がネタバレしないように、うまく口コミを広げていくというあり方が一般的だったのだろう。


『クライング・ゲーム』予告


 DVDの音声解説に耳を傾けると、当のニール・ジョーダン監督もこの点に大変苦心した様子が伺える。彼は英米の劇場公開前にマスコミや批評家たちに向けて「中盤の展開に触れないでいただけると助かります」というお願いの手紙を書いたとのこと。


 とはいえ、結果的に多くの人々が秘密を守ったのは、お願いの手紙があったからではなく、本作がそれに値する高品質の映画であると各々が判断したからだろう。こうしたプロモーションが功を奏して、アメリカで大ヒットを記録。その上、アカデミー賞6部門で候補入り(受賞はオリジナル脚本賞のみ)するという、本作の製作規模からすると大快挙ともいうべき成果を成し遂げた。





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