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デヴィッド・フィンチャー『セブン』伝説のタイトルバックには別案があった!?

デヴィッド・フィンチャー『セブン』伝説のタイトルバックには別案があった!?

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予算オーバーで消えた幻のタイトルバック



 『セブン』の衝撃的なタイトルバックだが、元々は違うものが想定されていた。実は未公開のオープニングシーンが存在し、その流れに沿ったタイトルバックの予定だったという。この未公開シーンは ブルーレイの映像特典として実際に収録されており、その内容は以下の通りだ。


 モーガン・フリーマン演じる定年間近のウィリアム・サマセット刑事が、引退後の隠居生活を送るため、田舎の物件を下見しているところから映画は始まる。のどかな田園風景の家の中をゆっくりと見て回るサマセット。まさに嵐の前の静けさともいわんばかりの静謐なシーンだ。


 『セブン』で描かれる陰鬱で猥雑な都会の風景とは全く正反対のシーンのため、まるで違う映画を見ているかのような錯覚に陥りさえする。田園風景とモーガン・フリーマンの組合せだけみると、イーストウッドやスピルバーグの映画のようですらある。


 と、撮影した映像はここまで。想定ではこの後、サマセットは電車に乗って都会に向かい、またあの陰鬱な都会の日常に戻っていくのであるが、それまでの撮影超過による予算オーバーのため、この電車部分の撮影が出来なくなってしまったとのこと。しかし、電車で戻ってきたサマセットがタクシーに乗り込み、都会の喧騒にうんざりするシーンだけは先に撮影されており、実は本編でも図書館に向かうシーンとして使われている。確かによく見ると、タクシーの中と着いた先の図書館ではコートの下のシャツの柄が違うことが確認できる。




 監督のフィンチャーはこの幻のオープニングについてこう語る。「モーガン・フリーマンが家の中を歩くシーンは、大好きな映画『明日に向かって撃て!』のポール・ニューマンが銀行を歩くシーンの雰囲気をベースにした。非常にいい雰囲気で撮影できて、心情的にも好きなシーンだが、もし実際に使用していたら過剰に詩的すぎて印象が変わっていたかもしれない。」


 前述の通り、まるで違う映画であるかのような一連のオープニングシーンがタイトルに使われ、不気味な犯人の日常映像が無かったとすると。。確かに、映画自体の印象が変わっていたのは否めないかもしれない。



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