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『ディープ・ブルー』サミュエル・L・ジャクソンの衝撃的かつ最高なシーンはいかにして生まれたか ※注!ネタバレ含みます。

© 1999 Village Roadshow Films (BVI) Limited. All rights reserved.

『ディープ・ブルー』サミュエル・L・ジャクソンの衝撃的かつ最高なシーンはいかにして生まれたか ※注!ネタバレ含みます。

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一度は断られたサミュエルへの出演オファー



 さて、本作を手掛けたのは、『ダイ・ハード2』(90)や『クリフ・ハンガー』(93)などのアクション大作で飛ぶ鳥を落とす勢いだった北欧出身監督レニー・ハーリンだ。


 彼の初期キャリアを決定づけたのが『エルム街の悪夢4』(88)であることは広く知られた話だが、90年代末、彼は再び”ホラー”に真正面から取り組もうと題材を探していた。そこで手にしたのが、逃げ場のない海上の恐怖を描く『ディープ・ブルー』の脚本である。


 とはいえ、サメが人を襲う映画となると、スピルバーグの『ジョーズ』と比較されることは免れない。これはメリットか、デメリットか。ハーリンの中では「うーん、サメか・・・」と少なからぬ葛藤があった。しかし、かの傑作の誕生から20年以上が過ぎた今、CGやアニマトロニクスをはじめとするテクノロジーは段違いの進歩を遂げている。ならば、そろそろ新しいサメ映画が誕生してもいい頃なのではないか。そんな沸々とした思いが本作への挑戦を決意させた。



『ディープ・ブルー』© 1999 Village Roadshow Films (BVI) Limited. All rights reserved.


 新時代のサメ映画を作る。となると、彼には真っ先に出演を打診したい人物がいた。サミュエル・L・ジャクソンである。


 以前『ロング・キス・グッドナイト』(96)で組んで抜群の相性の良さを証明した二人だから、本作でもきっと二つ返事で役を引き受けたものと誰もが思うだろう。しかし実際は違った。この映画に関しては最初の脚本を読んだエージェントが「サミュエルには向かない」として、一度は見送る方針を固めていたらしい。


 ちなみに、この時、彼が打診されたのはコック役。当初は厨房に二人のコックが常駐している設定で、サメに襲われた彼らが互いに機転をきかせあって生き延びようとする流れだった(のちにこの役は一人に統合され、L.L.クール・Jの当たり役となる)。




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