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スタローンを復活させた『クリフハンガー』大ヒットの裏側とは

(c)Photofest / Getty Images

スタローンを復活させた『クリフハンガー』大ヒットの裏側とは

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『クリフハンガー』あらすじ

標高4000メートルの山中を舞台に、紛失した1億ドルの現金を手中にせんとする武装強盗団と、山岳救助隊員の戦いを描いた山岳冒険活劇。ある日、ロッキー山脈からSOSが入り山岳救助隊員が救出に向うが、それは冷酷非情の武装強盗団の罠だった。そこで待っていた武装強盗集団は1億ドルの回収のために救助隊員を脅迫、強引に現金の入った三個のスーツケースを探させようとする。


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スタローンの新たな挑戦



 20年ほど前、筆者はロサンゼルスのメルローズにあったイタリアンなカフェレストランでスタローンとランチをする機会に恵まれ、彼の趣味だったビデオゲームの話を中心に、食事しながら雑談形式でお話を伺ったことがある。海外では映画のプロモーションを兼ねてメディアミックスでゲーム化された『クリフハンガー』の話題を出した時に、悲しそうなことを言っていたのがとても印象的だった。


 スタローンは言った。「東宝東和には『ランボー』(82)の頃から日本で一番俺のことを面倒みてくれて売り出してくれた恩があった。確か『ランボー』の三作目で来日した時だったか、隅田川を走る屋形船の中で俺の歓迎パーティーも開いてくれてね、あの小さな船で東京の街並みを眺めながらみんなで乾杯した思い出は一生忘れられない体験だったんだ。


 しかし、それ以降、俺の主演作は中々ヒットに恵まれなかったこともあったので、他の映画会社すら日本へ呼んでくれなくなった。俺の人気が下降すると共にアーノルド(シュワルツェネッガーのこと)の人気が上昇し、アクションスターとしてのポジションが完全に奪われた形となった。アーノルドとは友人でもあったが、あの頃はお互い意識していて良きライバルでもあったので結果が全てだったし、俺はそれを受け入れることにした。



『クリフハンガー』(c)Photofest / Getty Images


 カロルコ・ピクチャーズの作品で『ターミネーター2』(91)を観た時の悔しさから”俺はこのままでは死ねない。もう一度アクションスターに返り咲いてやる!”とプロデューサーのマリオ・カサールたちには息巻いていたこともあり、『クリフハンガー』の話が来た時は本当に高いところが苦手な高所恐怖症だったけども、死ぬ気で主役を張ると決めたんだよ(苦笑)」



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