1. CINEMORE(シネモア)
  2. 映画
  3. クリフハンガー
  4. スタローンを復活させた『クリフハンガー』大ヒットの裏側とは
スタローンを復活させた『クリフハンガー』大ヒットの裏側とは

(c)Photofest / Getty Images

スタローンを復活させた『クリフハンガー』大ヒットの裏側とは

PAGES


クリフハンガーへ挑む



 筆者は高所恐怖症の話はリッ プサービスだろうと思い、スタローンへ『ランボー』の時にスタントなしで高いところから飛び降りてケガした行為は何だったのか伺ったところ「あの時にケガしたことで高所恐怖症になったんだよ(笑)」ときっかけは劇中のシーンからだったことが判明。


 「『クリフハンガー』では高所恐怖症の克服どころか、常に高所へいなきゃいけなかったので脳内は完全に恐怖という概念が麻痺していたね。ぶら下がる行為が重要だったので、まず握力を鍛えるトレーニングから入り、『ロッキー』(76)や『ランボー』の時みたいな外見における見せかけだけの美しい筋肉を作る必要はなかった。肉体をシャープに絞り込み、持久力が重要なインナー マッスルを中心にトレーニングメニューをこなしていった。



『クリフハンガー』(c)Photofest / Getty Images


 役作りするうえで空気の薄いところや寒さへの耐えに関しては『ロッキー4』(86)の際にトレーニングで散々行なっていたから問題はなかったんだけど、雪山で足元が不安定なところを走る撮影だけは何度やっても難しかったかな。マリオ・カサールから、アーノルドは『ターミネーター2』で危ないシーンは全部スタントマンに任せていた話を聞いていたので、俺はどうしても自分ではできない危険なパート以外はスタントを使わず、監督のレニー・ハーリンから止めてくれと言われても、自分自身で演じたんだよ。


 ちなみにクライミングシーンなどで俺のスタントを担当したウォルフガング・ギュリッヒは、撮影終了後に自動車事故で惜しくも亡くなってしまったんだが、一部で撮影中の事故と報じられた時にはマスコミの無責任さに呆れたね。『クリフハンガー』に対するネガティブな報道だと俺らは捉えたんだ。」



PAGES

この記事をシェア

メールマガジン登録
  1. CINEMORE(シネモア)
  2. 映画
  3. クリフハンガー
  4. スタローンを復活させた『クリフハンガー』大ヒットの裏側とは