2022.02.10
『ザ・ビートルズ:Get Back』あらすじ
ザ・ビートルズの不朽の名曲「Get Back」(原点回帰/復活)に込められた意味とはいったい何なのか。未公開映像を含む6時間超の貴重なリストア映像によって構成されるオリジナル・ドキュメンタリー・シリーズ。
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1969年、ザ・ビートルズへの旅
ピーター・ジャクソンが4年の歳月をかけて作り上げた作品『ザ・ビートルズ:Get Back』(21)。日本では21年11月からDisney+の3部作の配信作品となっている。上映時間は468分(7時間48分)。
最大の見せ場は、当時ビートルズの会社アップルが入っていたビルの屋上におけるルーフトップ・コンサートの場面。66年でライブ活動を休止していた彼らにとって、久しぶりの生演奏であり、結果的には解散前の最後のライブとなった。
この歴史的な演奏が行われたのは1969年1月30日。それから53年が経過した2022年に日本のIMAXシアターで、約1時間に編集された『ザ・ビートルズ Get Back:ルーフトップ・コンサート』と題された映像が2月9日から5日間の限定上映が決定。伝説のライブをクリアな映像と音で堪能できる絶好の機会になった。
『ザ・ビートルズ Get Back:ルーフトップ・コンサート』IMAX予告
この映像がスクリーンにかけられるのは、これが最初ではなく、21年11月25日に『ザ・ビートルズ:Get Back』スペシャル・エディション最速プレミア上映会がTOHOシネマズ日比谷で行われ、この時は100分版が上映された。ロンドン、ニューヨーク、東京のみのプレミア上映で、ジャクソン監督もたびたび作品中に登場して、内容を解説していた。その映像と音のクオリティは最近撮った新作映画に思えるほど素晴らしく、ビートルズ・ファンなら何度も体感したくなる貴重な作品になっていた。
『ザ・ビートルズ:Get Back』は、もともとは劇場映画として企画され、2020年夏に2時間半のバージョンが上映予定だった。ところが、コロナの影響で企画の方向性が変わってしまった。監督のピーター・ジャクソンは、その変化について、こうコメントする。
「結局はこの作品の編集以外、やることがなくなった。そして、この素材で物語を語るための別のやり方を見つけた」*。編集の時間をさらに得たことで、劇場映画ではなく、3部構成の配信作品として生まれ変わった。
「この作品を世に送り出すことに対してものすごく責任を感じていた、また、アップルの倉庫の中にずうっと映像を眠らせるわけにはいかないからね」*とジャクソンは語る。監督はこれまで未発表だった数多くのフィルムが、資料倉庫で見つかったことにすごく驚いたという。
「60年代に活動していたバンドの眠っていたフッテージが発見され、そのバンドがザ・ビートルズだったことに本当に驚いた。映像の中で4人は仕事に取り組んでいて、しかも、これまで公開されていた他のフィルムより彼らの姿がリアルにとらえられている。タイムマシーンに乗って、過去に戻るような体験だった」*とジャクソンは語る。
*:”Irish Examiner.Com”より引用