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『ザ・ブルード/怒りのメタファー』自身の経験を映画に⁉︎ 鬼才クローネンバーグが激念を込めた傑作 ※注!ネタバレ含みます。

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『ザ・ブルード/怒りのメタファー』自身の経験を映画に⁉︎ 鬼才クローネンバーグが激念を込めた傑作 ※注!ネタバレ含みます。

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※本記事は物語の核心に触れているため、映画をご覧になってから読むことをお勧めします。


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クローネンバーグの遺伝子たち



 2022年春、カナダが世界に誇る鬼才デヴィッド・クローネンバーグの周辺がにわかに賑やかになってきた。5月に開催されるカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に、じつに8年ぶりの新作となる『Crimes of the Future(原題)』を出品することが決定。折しも、日本では息子ブランドン・クローネンバーグ監督の長編第二作『ポゼッサー』(20)が公開されて話題となったばかり。一方で、『TITANE/チタン』(21)のジュリア・デュクルノーや『ハッチングー孵化ー』(22)のハンナ・ベルイホルムといった俊英たちが、クローネンバーグの遺伝子を継ぐ新たな才能として、しばし論じられている。


 『ポゼッサー』はもちろん、『TITANE/チタン』『ハッチングー孵化ー』も、肉体的な変異や体内感覚を生かしたスリラー。これは多くのクローネンバーグ作品、とりわけ初期のホラー群に共通する要素だ。本稿では、その中でもとりわけ強烈な印象を残す『ザ・ブルード 怒りのメタファー』にスポットを当ててみたい。1970年代、カナダで映画監督としてのキャリアを歩み出したクローネンバーグは、『シーバース』(75)『ラビッド』(77)で注目を集める。これらに続き、1979年に放たれたのが『ザ・ブルード/怒りのメタファー』だ。


『ザ・ブルード/怒りのメタファー』予告


 主人公のフランクは、精神疾患を持つ妻ノーラを病院に預け、幼い娘キャンディスと暮らしている。そんなある日、フランクはキャンディの背中に、暴行を受けたような痣ができていることを発見。面会時にノーラが虐待したのでは!? そんな疑念に駆られ、フランクはノーラとの面会を求めるが、担当医はそれを許可しなかった。代わりに、独自にノーラに虐待したのかを問い詰める。一方、その頃、キャンディを預かっていたノーラの母が惨殺されるという事件が発生。それは子どもの姿をした狂暴な怪物の仕業だった……。




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