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『ミーン・ガールズ』どうしてみんな夢中(obsessed)なの?

(c)Photofest / Getty Images

『ミーン・ガールズ』どうしてみんな夢中(obsessed)なの?

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『ミーン・ガールズ』あらすじ

両親が動物学者のケイディは、15歳までアフリカで生活し、天真爛漫に育ってきた。16歳になってから初めてアメリカの学校に通うことになり、ケイディは自分が“普通の女の子”ではないと気付く。初めての学園生活は戸惑うことが多く、周囲からも浮きまくり。しかしそんなケイディにも2人の友人ができる。2人は学園のはみ出し者だったが、何も知らないケイディに学園生活の色々なルールを教えてくれる。そんな矢先、ケイディは学園の一軍女子である女の子3人組に気に入られ、彼女たちのグループの仲間入りを果たすのだが…。


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広がり続ける『ミーン・ガールズ』



 アメリカの学園コメディ映画『ミーン・ガールズ』(04)をミュージカル化した「MEAN GIRLS」は、2018年に本国アメリカのブロードウェイで上演され、同年のトニー賞では作品賞、主演女優賞、脚本賞など、最多の12部門でノミネートされるなど高い評価を獲得している。日本でも2023年1月から2月にかけて公演され、生田絵梨花主演、石田ニコル、松田るか、松原凜子、小野塚勇人、壮一帆といったメンバーが脇を固めている。


 では元になった『ミーン・ガールズ』はどのような映画なのだろうか? 本作は2004年に公開されて以降、『ブレックファスト・クラブ』(85)や『ヘザース/ベロニカの熱い日』(89)、『クルーレス』(95)等と並ぶティーン・ムービーの古典として、アメリカを中心に今もカルト的人気を博している。例えば、劇中で主人公ケイディが片想いの相手アーロンに「今日は何の日?」と尋ねた10月3日は、「ミーン・ガールズ・デー」と呼ばれ、毎年その日になるとGIF、引用、ミームなどのSNS投稿で盛り上がり、各地でイベントなども開催されている。


『ミーン・ガールズ』予告


 更に本作の文化的影響は、何と政治の世界まで及んでいる。当時のバラク・オバマ大統領が、本作の有名な台詞「Fetch」を引用したツイートを投稿したことや、ヒラリー・クリントンがドナルド・トランプに対して、本作の台詞である「Why are you so obsessed with me ?(どうしてそんなに私に夢中なの?)」のGIFをツイッターに投稿したこと、さらにアイルランドの首相レオ・バラッカーが新型コロナウイルスによる規制を緩和すると発表した際に、劇中の「the limit does not exist.(限界はない)」という台詞を引用したことからも、その影響の大きさが分かるだろう。


 また音楽の世界でも、マライア・キャリーは自身の楽曲に本作の台詞を引用するほど大ファンであることを公言しており、アリアナ・グランデも自身のMV『thank u, next』で大々的にオマージュを捧げているなど、その影響力は止まることを知らない。何故、ここまでの人気があるのか。2024年で公開20周年を迎える本作だが、その魅力を掘り下げてみたい。 





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