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『プリティ・リーグ』ペニー・マーシャルが描く女子だけの野球リーグ

(c)Photofest / Getty Images

『プリティ・リーグ』ペニー・マーシャルが描く女子だけの野球リーグ

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配信ドラマとして復活



 アメリカでは根強い人気があるので、2022年にはアマゾンの配信ドラマも作られた。クリエイターはウィル・グレアムと女優のアビ・ジェイコブソンで、ジェイコブソンが主演も兼ねている。彼女は映画版が大好きで、このドラマ版を作ったそうだ。ただ、映画と設定は似ているものの、物語やキャラクターもまったく違っていて、女性の同性愛と人種差別の問題に比重が置かれている。当時の女子野球リーグには黒人の選手はいなくて、黒人だけの野球チームでプレイしている女子選手がわずかに存在した、という事実を基に話を作り上げたようだ。


 人種問題のヒントになるような場面が、映画版にもひとつだけ出てくる。キャッチャーのドティが観客の黒人女性が投げたボールを受け取り、その力に驚かされる。実は黒人女性にも優秀な人材がいたのではないか、ということを示唆していたが、こうした場面から配信版はヒントを得たのかもしれない。


『プリティ・リーグ』ドラマ版予告


 配信ドラマでは、地方からやってきてチームに入る白人女性のカーソンと、彼女と友情をはぐくむ黒人のプレーヤー、マックスが中心で、自分の才能や生き方について葛藤する女性たちの物語になっている。映画版で示唆された女性の問題が、もっと現代的な視点で掘り下げられていく。


 映画版が好きな人からすると少し印象が違うかもしれないが、ドラマとしては楽しめるし、俳優たちの演技も印象的だ。22年に8話が作られたが、今後、残り4話を作る予定もあるようだ

(俳優ストライキの影響で作るのが延期となっていた)。


 『プリティ・リーグ』の選手たちの奮闘記は、実際のスポーツ選手も含め、歴史的に大きな影響を残すことになった。



文:大森さわこ

映画ジャーナリスト。著書に「ロスト・シネマ」(河出書房新社)他、訳書に「ウディ」(D・エヴァニアー著、キネマ旬報社)他。雑誌は「ミュージック・マガジン」、「キネマ旬報」等に寄稿。ウエブ連載をもとにした取材本、「ミニシアター再訪」も刊行予定。



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