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『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』人間ハン・ソロにフォーカスしたスペース・ウエスタン! ※注!ネタバレ含みます。

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監督交代がもたらしたもの



 本作の監督には当初、『クロニクル』(2012)のジョシュ・トランクが予定されていたが、『21ジャンプストリート』(2012)や『LEGO ムービー』(2014)などコメディを得意とするフィル・ロード&クリス・ミラーのコンビに変更された。


 ロードとミラーは撮影に入るが、脚本から台詞を変更した別テイクを数多く重ね、コメディ寄りの作風を模索。この演出手法がルーカスフィルムの意向に合わず、撮影終盤で降板する。


 後任に起用されたのがロン・ハワードだ。ハワードはルーカス監督の『アメリカン・グラフィティ』(1973)に俳優として出演して以来、ルーカスを師と仰ぐ。監督業に転身してからも、ルーカス原案の『ウィロー』(1988)を監督するなど親交が続いていた。『 ダ・ヴィンチ・コード』(2006)のような娯楽大作を何本も成功させ、『ビューティフル・マインド』(2001)ではオスカーの作品賞・監督賞を含む4部門を受賞するなどシリアスなドラマの演出でも定評のあるハワードは、軌道修正を望むルーカスフィルムにとってベストな選択だっただろう。かくしてハワードは、全体の約70%を再撮影して映画を完成させた。




 「オリジナル・トリロジーへの回帰を目指した」というハワードだが、ハンを主人公に据える以上、正史の重要な要素であるフォースも、ジェダイの騎士も、ライトセーバーによるチャンバラも描けない。その代わりに製作チームは、恋人との幸福な未来を夢見て奮闘する姿や、仲間ができる喜び、高性能のマシンで宇宙を駆ける興奮、駆け引きで敵を出し抜く痛快さなど、人間ハン・ソロの成長にフォーカスした。『スター・ウォーズ』ユニバースに属しながら、良い意味で“人間くさいドラマ”に仕上がったのは、ハワードの功績も大きかったはずだ。



文:高森郁哉(たかもり いくや)

フリーランスのライター、英日翻訳者。主にウェブ媒体で映画評やコラムの寄稿、ニュース記事の翻訳を行う。訳書に『「スター・ウォーズ」を科学する―徹底検証! フォースの正体から銀河間旅行まで』(マーク・ブレイク&ジョン・チェイス著、化学同人刊)ほか。



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作品情報を見る


『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』

6月29日(金)公開

配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン

(C)2018 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.


※2018年7月記事掲載時の情報です。

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