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初脚本でオスカー受賞。脚本家マイケル・アーントが『リトル・ミス・サンシャイン』で魅せた魔法

初脚本でオスカー受賞。脚本家マイケル・アーントが『リトル・ミス・サンシャイン』で魅せた魔法


俳優アシスタントから脚本家へ。異例の転身を遂げた男


 

 では、2人をうならせたこの脚本の生みの親はどんな人物なのか?彼の名はマイケル・アーント。この時のデイトン&ファリス監督と同様、彼もまた映画のキャリアは皆無。これが初めて執筆した商業脚本だという。


 ただし、この人、とても面白い経歴を歩んでいる。高校時代から映画製作に興味を持ち始め、大学へと進んだ後、紆余曲折を経て、俳優マシュー・ブロデリックのアシスタントを務めることに。その仕事内容の一つが、ブロデリックの元に送られてくる膨大な脚本をチェックして優れたものを絞り込むという作業だった。これによって日常的にかなりの分量の商業脚本に触れ、優れた脚本とはどんなものなのかという感覚を磨くことができたのだと言う。ふと思い返すと、当時、確かにマシュー・ブロデリックの出演作には良作が多かった気がする。おそらくその陰にはアーントのような人物の「目利きの力」が働いていたのは間違いない。現に、誉れ高き『 ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ』(99)の脚本に目を通しブロデリックに「これは絶対に読むべき!」と進言したのも彼だったのだとか(参照1)。


 そんな仕事を続ける中で、もともとあった表現欲求が再び芽生えてきた。そして彼はこのアシスタントの仕事に区切りをつけ、溜め込んできた情熱を一気に吐くかのように、なんと3、4日の短期間で『リトル・ミス・サンシャイン』のドラフト(草稿)を書き上げてしまう。当初はこうやって書いた脚本を、自分でカメラを回しながら自主制作にて映画化しようとも考えていたようだ。



(C)2018 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved. 


 しかしその後、おそらく以前の縁が何らかの形で続いていたのだろう。アーントは思いがけなくも『ハイスクール白書〜』のプロデューサーらの協力を取り付け、商業映画として製作する道を模索するようになる。その結果、脚本に興味を持ったデイトン&ファリス夫妻を引き込むことに成功。事態は大きく動き始めるのであった。




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