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『プレデター:バッドランド』悪名高き異星生物がついに愛されキャラに!? シリーズ新機軸を味わう

© 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

『プレデター:バッドランド』悪名高き異星生物がついに愛されキャラに!? シリーズ新機軸を味わう

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狩られるのは人間ではなく、むしろプレデターの方!?



 さてさて、注目の最新作『プレデター:バッドランド』。主人公はプレデターの青年で、人間のキャラクターはまったく登場しない。これだけで本作がシリーズの新機軸であることがわかるだろう。過去の5作は、プレデターの標的にされた人間の視点で展開しており、彼らがどうやってプレデターの攻撃に抵抗するかがスリルを盛り立てる要素となっていた。言い換えれば、プレデターは人間にとって“脅威”であり、またヴィランでもあった。ところが本作はプレデターの視点で物語が展開し、プレデターに共感させるつくりとなっている。同時に、彼らの世界のヒエラルキーをわかりやすく示しているので、初めてシリーズを観る人にもオススメしやすい。


 ストーリーを簡単に紹介しておこう。始まりは、プレデターの一部族ヤウージャが暮らす星。弱き者が排除される厳しい掟によって、一族から排除されようとしているヤウージャの若者デクは、自分の力を部族に認めさせようと、“バッドランド(=最悪の地)”と呼ばれる惑星での狩りに挑む。そこは歴戦のプレデターさえ恐れる、未知の狂暴な生物が棲息する地。到着してすぐに命の危険に直面したデクは、下半身を失った状態でこの星に打ち捨てられていたアンドロイド・ティアの協力を得て、危険なハンティングを成し遂げようとする。



『プレデター:バッドランド』© 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.


 そもそもプレデターは、共闘ではなくタイマン勝負を好む戦士であり、最初はデクもひとりで狩りを成し遂げようとしていた。しかし、バッドランドでサバイバルを強いられるうちに、それが不可能であることがわかってくる。ティアからどんなに助言を得ても、この星の生態系、さらにはそこに棲息する生物をも味方に付け、利用しなければ戦いに勝てない。そんな彼の戦闘学習の過程が、プレデターへの共感へと変わっていく。これがまさにシリーズの新機軸にして、ドラマ的な面白さでもある。




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