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『28年後... 白骨の神殿』神なき世界で何を信じるか

『28年後... 白骨の神殿』神なき世界で何を信じるか

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 滅亡後の世界はからっぽの空洞だ。映画『28年後... 白骨の神殿』(26)は、ダニー・ボイル監督『28日後...』シリーズ新3部作の第2弾。世界の崩壊そのものを描くのではなく、文明や社会が失われた状態が、すでに日常と化した世界である。


 本作でプロデューサーに専念したボイルに代わり、監督として新たに起用されたのは『マーベルズ』(23)や『キャンディマン』(21)の新鋭ニア・ダコスタ。「私は自分の映画を作ります。“ダニー・ボイル映画”を作ることはできないから」と宣言したという彼女は、あえてシリーズの過去作から距離を取り、自らの世界を創る挑戦に臨んだ。


 暴力と破壊に満ちた本作のキーワードは「静けさ」。ただし、それは決して恐怖が失われた状態ではない。


Index


社会が滅んだあとの“地獄”



 ダニー・ボイル監督&アレックス・ガーランド脚本『28日後...』がショッキングだったのは、社会や文明が崩壊し、人間のつながりが断ち切られていくプロセスを体感させる映画だったからだ。ロンドンの都市機能が失われ、人間社会の前提が崩れ落ちていく。


 製作当時、2001年のアメリカ同時多発テロやSARSなどの影響が指摘された『28日後...』だが、実際に撮影が始まったのは2001年9月11日よりも前だった。もっとも、社会の崩壊や信頼の欠如は、脚本のガーランドが『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(24)でも正面から扱っていたテーマである。



『28年後... 白骨の神殿』


 新3部作の第1弾『28年後...』の特徴は、社会が崩壊したあとの世界を描いたことだった。レイジウイルスの被害を免れた孤島ホーリーアイランドで生まれた少年スパイク(アルフィー・ウィリアムズ)にとって、島の外は未知の恐怖。しかし、イギリス本土を訪れたスパイクは、医師ケルソン(レイフ・ファインズ)と出会い、自分が教わらなかった世界の現実を学び取ってゆく。


 『28年後…』のラストでは、スパイクが金髪の集団・ジミーズによって救われる。リーダーのジミー・クリスタル(ジャック・オコンネル)は自らを悪魔=覇王の息子と名乗り、父の声に従って、生存者を残虐に殺害する儀式を繰り返していた。陽気で恐ろしいジミーズの一員となってしまったスパイクは、組織を逃れられず、恐ろしい“地獄めぐり”を続けることになる……。





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