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『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』70年代末の空気や熱量を蘇らせ、『アイデン&ティティ』の魂を受け継いだ渾身作!

©2026映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』製作委員会

『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』70年代末の空気や熱量を蘇らせ、『アイデン&ティティ』の魂を受け継いだ渾身作!

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 田口トモロヲ初監督作『アイデン&ティティ』(03)から23年。かつて40代だった彼が今や60代後半になって再び挑むロックンロールの物語は、70年代終わりに起こった日本の伝説的音楽シーンを紐解くだけでなく、田口自身が燃やす情熱や人生の年輪を突きつけてくる作品だ。


 かつてパンクバンド「ばちかぶり」のボーカルとして、当時の生の空気を浴びた田口。そこに青春音楽グラフィティ『アイデン〜』のキャストやスタッフと共に築き上げた経験が組み合わさり、さらに本作では『アイデン〜』に大いに感化された若葉竜也、仲野太賀、間宮祥太郎らが勢いよく新風を吹かせる。これら3つの世代が融合し巻き起こった最大瞬間風速。比喩などではなく、まさにこの言葉通りの化学反応が『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』(26)の130分に隅々まで迸っている。



『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』©2026映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』製作委員会


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青年とパンクバンドの出会いと併走を描く



 時代は1978年。ラジオから流れるセックス・ピストルズに魅せられた写真家志望のユーイチ(峯田和伸)は、東京でパンクミュージックを追い求める中、たった一人でミニコミ誌を製作する、印刷屋の娘サチ(吉岡里帆)と知り合う。


 彼女の勧めで渋谷のライブハウスへ踏み込むや否や、運命の瞬間は舞い降りた。ステージ上に現れたのはTOKAGEというバンド。孤高の存在感にあふれ、いざ音が鳴りだすと別世界に連れ出されたかのような衝撃が走る。一人また一人と観客が立ち上がり、いつしか熱狂は会場全体へ波及。無我夢中でバシャバシャと写真を撮りまくっていたユーイチは、無断撮影を咎められたものの、結局はそれが縁でボーカルのモモ(若葉竜也)と親交を深めることに。


 時代は変化の真っ只中にあり、特にアンダーグラウンドの世界ではパンクに触発された超個性的なバンドがいくつも出現していた。上手も下手もない。ロンドンでもニューヨークでもない。東京でしか鳴らせないロックを自分たちのやり方で高鳴らせる。そのムーブメントはいつしか「東京ロッカーズ」と呼ばれるようになっていきーー。





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