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10代の時間感覚
たったの3年間。なんという短さ。大人になって歳を重ねれば重ねるほど、高校生活や学生だった期間のとてつもない短さに驚かされてしまうことがある。10代の3年間と、それ以降の3年間では、体感時間がまるで違うのだろう。私たちは“多感な10代”という決まり文句の正しさを、歳を重ね、振り返ったときに思い知ることになる。ギヨーム・ブラックのドキュメンタリー『また会えるよね』(24)には、寮生活を送る高校生たちによる卒業間際の日々が捉えられている。別れを前提とする最後の日々。劇中の女子生徒が言うように、せっかく3年間かけてグループを作ったのに、彼らは人生の次のステージへと離ればなれになってしまう。
「私たちの友情についての映画を撮ってほしい。それは大切なことだから。」ある女の子たちのグループの立候補によって、本作の撮影は始まったという。ギヨーム・ブラックは、生徒たちの真剣さと向き合っている。彼女たちを題材にするのではなく、共に映画を作っている。生徒たちは巣立っていくことへの期待と同じか、それ以上に将来に怯えている。
最高の瞬間が次々と過ぎ去っていく。廊下に並べられたマットレスでドミノ大会をするシーンの圧倒的な楽しさ。子供のようにはしゃぐ女子生徒たちのバカ騒ぎ。彼女たちの笑い声には妙な伝染力があり、思わずつられ笑いをしてしまう。寮の部屋におけるダンスシーン、川での水遊び、二段ベッドでの会話。いつか生徒たちが高校時代の思い出を振り返るとき、これらの瞬間に起きた笑いは涙に変わっていくのかもしれない。やさしい心を持った生徒たちは、この瞬間が過ぎ去っていく痛みをリアルタイムで感じ取っているのが伝わってくる。

『また会えるよね』© bathysphere productions - 2024
外向的で楽しい時間に、それぞれの少女たちのナレーションによる内向的な時間が交錯していく。彼女たちの多くは家庭に問題を抱えている。友人たちと共に外へ向かっていく刹那的な時間と、そこから取り残されるように内に向かっていく時間。2つの時間の目まぐるしく残酷な反転こそが、私たちの10代の時間だったのかもしれない。たとえこの映画の生徒たちのような高校生活を送った経験がなく、孤立した高校生活を送っていたとしても、ここには歳を重ねるとはっきりと思い出せなくなってしまうような、10代のアンバランスな時間の感覚がある。だからこそこの作品は、私たち全員の映画であり、大人が観るべき作品といえる。