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アメリカン・ニューシネマの夜明け前。ロジャー・コーマン×ピーター・フォンダ『ワイルド・エンジェル』

アメリカン・ニューシネマの夜明け前。ロジャー・コーマン×ピーター・フォンダ『ワイルド・エンジェル』


監督ロジャー・コーマンの製作意図



 映画の主人公はヘルス・エンジェルスのリーダーのブルース(ピーター・フォンダ)で、彼は暴走族仲間のルーザー(ブルース・ダーン)を誘って、仲間たちと一緒にバイクにまたがり、スピードに身を任せる。


 しかし、ある時、ルーザーが事故で重傷を負って、警察の手で病院に搬送される。ブルースたちは彼を無理やり病院から連れ出すが、すでに虫の息だったルーザーは亡くなってしまう。エンジェルスたちは教会に牧師を呼んで、葬儀を行うが、やがて、LSDやセックスが入り乱れたおぞましいパーティが始まる。


 その後、ルーザーを埋葬するため、一行は墓地に行くが、そこに敵対する族が現れ、乱闘となる。サイレンの音と共に警察がやってきて、エンジェルスたちはバイクで逃亡しようとするが、ブルースだけがルーザーの墓穴を掘り続ける……。




 当時、社会問題となりつつあったエンジェルスたちの生態に迫ろうとした作品だが、かつて監督・製作のロジャー・コーマンに取材した時、彼はこんな話をしてくれた。


 「私はあの頃、ヘルス・エンジェルスのカルチャーにとても興味があった。とても巨大なパワーを持っていたからね。だから、この作品を通じてワーキング・クラスの視点でアメリカ人の生活を表現したかった。その結果、暴走族をとらえた初めてのアメリカ映画の一本になったと思う」


 当時のコーマンの活動については、彼の映画人生を追った傑作ドキュメンタリー『コーマン帝国』(11年、アレックス・ステイプルトン監督)でも詳しく語られている。



 50年代後半からSFやホラーなどを中心に超安手のB級映画を連発していたコーマンは、時代の動きに敏感な製作者兼監督だった。そんな中、時代の変化を反映した作品として誕生したのが『ワイルド・エンジェル』で、当時、ドライブ・イン・シアターなどで大ヒットとなった。



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