『サウンド・オブ・ミュージック』を生み出した20世紀フォックスの輝かしい歴史

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2019.07.09清藤秀人

フォックスの85年の歴史に敬意を表する

　1940年代はダリル・F・ザナックが製作した『紳士協定』やジョン・フォードの『わが谷は緑なりき』、50年代は『イヴの総て』(50)と、アカデミー作品賞受賞作を数多く製作した20世紀フォックス。同社は台頭するTVに対抗するべく、シネマスコープの第1作『聖衣』(53)を発表、フォーマットの改革をライバルに先んじて行ってきた。

　『サウンド・オブ・ミュージック』以降は、『猿の惑星』シリーズ(68～)、『スター・ウォーズ』シリーズ、『エイリアン』シリーズ(79～)でSF映画に革命を起こし、『ダイ・ハード』シリーズ(88～)ではアクションを普通の人間レベルに押し戻し、『タイタニック』(97)と『アバター』(09)で興収記録を塗り替えてきた20世紀フォックス。

　ウォルト・ディズニーによる買収が決定し、その扱いが気になる今、1934年の設立以来、85年の長きに渡って映画界を牽引してきたハリウッドメジャーの歴史に、改めて敬意を表したい。

文 : 清藤秀人(きよとう　ひでと)

アパレル業界から映画ライターに転身。映画com、ぴあ、J.COMマガジン、Tokyo Walker、Yahoo!ニュース個人"清藤秀人のシネマジム"等に定期的にレビューを執筆。著書にファッションの知識を生かした「オードリーに学ぶおしゃれ練習帳」(近代映画社刊)等。現在、BS10 スターチャンネルの映画情報番組「映画をもっと。」で解説を担当。

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