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『サウンド・オブ・ミュージック』を生み出した20世紀フォックスの輝かしい歴史

(C)2015 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

『サウンド・オブ・ミュージック』を生み出した20世紀フォックスの輝かしい歴史

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そして、ロバート・ワイズが登場する



 しかし、作品にロケーションムービーとしての魅力を注入したのは、監督のロバート・ワイズだった。ワイズを推したのは『ウエスト・サイド物語』でコラボしたアーネスト・リーマンである。リーマンは『ウエスト~』でワイズが挑戦した映画の冒頭を飾るマンハッタンの俯瞰映像と、その後に展開する路上ロケの圧倒的な迫力に魅了されていたからだ。


 だが、ちょうどその頃、ワイズは『砲艦サンパブロ』(66)の準備に忙しく、交渉は一旦頓挫。そこで、リーマンはお気に入りの監督の1人だったウィリアム・ワイラーに監督を打診。そのまま製作は進行するものの、脚本の遅れによる時間切れでワイラーは降板し『コレクター』(65)の製作に着手してしまう。その後、『砲艦サンパブロ』に遅れが出て時間ができたワイズの手に、脱稿した脚本が渡ることとなる。その仕上がりに感銘を受けたワイズがメガホンを持つことが決まり、いよいよプリ・プロダクションがスタートしたのだった。



『サウンド・オブ・ミュージック』(C)2015 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved. 


 ザルツブルクの土を踏んだワイズ組のメンバーは、『メリー・ポピンズ』(64)出演前にマリア役が決まっていたジュリー・アンドリュース、何度も出演を固辞した後、やっと納得してトラップ大佐役を引き受けたクリストファー・プラマー、まだ無名だったアンドリュースとプラマーの知名度を補足するために呼ばれた、男爵夫人役のエレノア・パーカー、アメリカ・イギリスを始め至るところで行われたオーディションを勝ち抜いた、7人の子役たちだ。



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