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『ビバリーヒルズ・コップ』大スター/エディ・マーフィが誕生した、80年代アクションコメディの金字塔

(c)Photofest / Getty Images

『ビバリーヒルズ・コップ』大スター/エディ・マーフィが誕生した、80年代アクションコメディの金字塔

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一緒に誕生した名プロデューサー



 本作のプロデューサーは、今や泣く子も黙るハリウッドの名プロデューサーとなった、ジェリー・ブラッカイマーだ。この頃のブラッカイマーは、今は亡きドン・シンプソンとコンビを組んでいた。アイリーン・キャラの名曲「フラッシュダンス…ホワット・ア・フィーリング」を大々的にフューチャーした『フラッシュダンス』(84)をヒットさせた彼らが、その次に成功させたのが、この『ビバリーヒルズ・コップ』である。そして、2人は引き続き『トップガン』(86)を製作、ハリウッドでの地位を不動のものにした。


 『ビバリーヒルズ・コップ』でも、『フラッシュダンス』同様に「アクセル・F」や「ヒート・イズ・オン」などの曲を巧みに映画に融合させ、ヒットに導いた。彼らの作品は冒頭から飛ばし、観客のアドレナリンを煽ってくる。『ビバリーヒルズ・コップ』でも、冒頭5分から大型トラックが迫力たっぷりのカーチェイスを繰り広げ、乗用車を次々となぎ倒していく。アクションシーンと音楽で冒頭からテンションをマックスにし終盤までその勢いで突き進む手法は、今のアクション映画の主流となっている。二人が手がけた『バッドボーイズ』(95)も同じ流れだ。


 実はカーチェイスが始まる前に、アクセルが危険を察知してトラック内のチェーンにさりげなく掴まるシーンがあるのだが、これは彼が優秀な刑事であることを認識させる、監督の心憎い演出だ。



『ビバリーヒルズ・コップ』(c)Photofest / Getty Images 


 その後、本作の大ヒットにあやかって、トニー・スコット監督による『ビバリーヒルズ・コップ2』(87)と、ジョン・ランディス監督による『ビバリーヒルズ・コップ3』(94)と、3部作が作られた。『ラッシュアワー』(98)など、今でこそアクションコメディの3部作は珍しくないが、この当時では異例だ。



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