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『ビバリーヒルズ・コップ』大スター/エディ・マーフィが誕生した、80年代アクションコメディの金字塔

(c)Photofest / Getty Images

『ビバリーヒルズ・コップ』大スター/エディ・マーフィが誕生した、80年代アクションコメディの金字塔

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舞台となった2つの真逆な街



 舞台は、ロサンゼルスの高級住宅街ビバリーヒルズ。その後、『ビバリーヒルズ高校白書』(90-00)というテレビシリーズにもなった、財を成した成功者たちが集まる有名な街である。しかし、主人公のアクセルはデトロイト出身。デトロイトは自動車産業で有名で、全盛期の1950年代には人口統計で全米4位になったほどだったが、70年代のオイルショック以降は不振が続き、2013年には市が破産申請するほどになってしまった。元々、ブルーカラーと呼ばれる労働者たちの街として知られている。


 そんなデトロイト出身のアクセルは犯罪への臭覚が優れているが、一方でビバリーヒルズ署の刑事はどちらかというと鈍く、脳内お花畑なキャラクターたちばかりだ。だが、ビバリーヒルズ署の人々が徐々にアクセルに感化されカッコ良く成長し、みんなで協力して事件を解決していく様子は、見ていて楽しい。



『ビバリーヒルズ・コップ』(c)Photofest / Getty Images 


 また、デトロイトにもビバリーヒルズにも、マイケル・ジャクソンの真似ジャケットを着ている人たちは2人ずつ居るという細かい設定も面白かった。そんな巧さもあってか、実はこの作品はアカデミー賞脚本賞にノミネートされている。アクションコメディ作品がアカデミー賞にノミネートされること自体が稀であり、いかに優れた脚本だったかを物語っている。



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