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『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』ホントは怖い!?スピルバーグの映画たち

TTM & (C) 1984-2016 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved. Used Under Authorization.

『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』ホントは怖い!?スピルバーグの映画たち


徹底的に娯楽!『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』



 「魔宮の伝説」がいかに悪趣味であるかを語る前に、作品自体の魅力について周知しておきたい。


 『レイダース 失われたアーク』(81)から始まるインディ・ジョーンズシリーズ。そもそもはジョージ・ルーカス発案の「007ジェームズ・ボンドのような伊達男の冒険」という企画だった。それを今のワイルドな考古学者に変更したのはスピルバーグだ。「魔宮の伝説」オープニングでインディが白のタキシード姿で登場するのは、当初のイメージを再現したものである。



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 また、シリーズを通じてオープニングにつかみのアクションシーンがあるのも007の影響であろう。ただ「魔宮の伝説」に限って言えば、つかみのアクションから次のアクションへと延々と数珠つなぎし、そのままシームレスに物語本筋までなだれ込んでいく。


 そのアクションの並べ方と構成はスピルバーグの面目躍如と言える見事な出来栄えだ。また、編集については神憑っているとさえ言って良いだろう。


 編集担当は『野獣戦争』(72)や『黒帯ドラゴン』(74)などのブラックスプロイテーション映画で修行を積み『未知との遭遇』(77)以降、ほとんどのスピルバーグ作品やアンブリン作品を手がけるマイケル・カーン。


 普通なら退屈な場面になる設定説明シーンを、巧みに食事受難場面をはさんで、愉快なシーンへと昇華させてしまう。また、石の粉砕機の上で戦うインディの「あとちょっとで殺されてしまう!」という瞬間を何度も切り返して延々と続ける豪胆なサスペンス場面も全く素晴らしい。



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 絶妙な俳優を起用するのもシネフィルなスピルバーグらしい選択だ。オープニングでインディと対峙するギャングのボスは『燃えよドラゴン』(73)で高僧を演じたロイ・チャオ。敵役、邪教の司祭はインド映画界では知らぬ者はいない大物俳優アムリーシュ・プリーが演じている。


 卓越した演出や構成。巧みな編集。見事な俳優の選択などなど。最高の条件を揃えておきながらメッセージ性を完全に排除し、徹底的に娯楽だけに注力して作られているのが『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』なのである。



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