2019.09.20
『大人は判ってくれない』あらすじ
12歳のアントワーヌ・ドワネルにとって、毎日は苦痛の連続であった。男子校に通う多感な少年アントワーヌは「女」「悪戯」「映画」に夢中。しかし、何かと目立つ彼は、常に大人の目の敵にされてしまう。頭ごなしに怒る大人たちはそんなアントワーヌを反抗期だというけれど・・・。
Index
子供たちの心を惹きつけた邦題
『大人は判ってくれない』―― この邦題を映画雑誌で見かけ、一瞬で覚え、そして忘れられない言葉となった。当時中学生だった私の心に響く、魔法のような邦題だったのだ。近所のレンタルビデオ店では見つけられず、遠方の少し大きめのレンタルビデオ店でやっと出会えた時には、嬉しくてすぐに手が伸びた。当時の私と同じ年頃の、アントワーヌ・ドワネル少年の物語。見終えた私は、なぜか無性にアントワーヌのように、走り出したくなった。そう、中学生の私はすっかり感化されてしまったのだ。
『大人は判ってくれない』予告
12歳のアントワーヌ・ドワネル(ジャン=ピエール・レオ)。学校ではやたらと怒られ勉強も嫌い、家でも母(クレール・モーリエ)と義父(アルベール・レミー)が上手くいっておらず、行き場がない。しかも家は狭いアパートで窮屈だ。親友のルネ(パトリック・オーフェー)と学校をサボっている時と、大好きな小説家バルザックの事を考える時だけが楽しい。
けれど、そんな楽しい時間はずっとは続かない。サボっている時に、母が他の男性と抱き合っている所を目撃してしまう。そして学校には、サボった事とバルザックの文をコピーしたことがバレてしまう。それでも、親友のルネだけはかばってくれた。そして、お金欲しさに義父の会社からタイプライターを持ち出してしまい、アントワーヌは少年院に送られる……。