スタジオライカ最新作『ミッシング・リンク』クリス・バトラー監督×八代健志監督リモート対談 ストップモーションの可能性を広げたい【Director's Interview Vol.91】
作品の核は、ビックフットと人間の心の交流
Q:ビックフットをテーマにしようと思った発想のきっかけを教えてください。
クリス:僕は長年、色々なアイデアを自分の中に溜め込んで来ているタイプなのです。そこには、幽霊、ゾンビ、インディ・ジョーンズ、シャーロック・ホームズなど、子どもの頃から好きだった物が詰め込まれています。
『パラノーマン』を作った後、次は何を作ろうかなぁと考えていて、その溜めていたアイデアにちょっと手を入れてみました。そこで出てきたのが「ストップモーションで作る、インディ・ジョーンズのような冒険活劇」というアイデアだったのです。ただ今回は、インディのように古のお宝を探しに行くのではなく、ミステリアスなクリーチャーを探しに行くという風に話を考えていって。
名前こそ決まっていませんでしたが、当初から、主人公のライオネル・フロストのキャラクターは見えていました。自己中心的な貴族階級の英国人が、何かクリーチャーを追っている。さてそのクリーチャーとは…?ここで、ビックフットが出てきたことで話が見えてきましたね。ビックフットとライオネルの友情関係が、お話のハート(核)になっていった時に、作品が見えた!という感じでした。
あとこれは余談ですが、ちょうどライカのスタジオがある、アメリカ北西部のパシフィックノースウエストは、ビックフットの目撃談がたくさんある地域でもあります。僕はまだ見たことないんですけどね(笑)。