好きな映画はストーリーに真実性があるかどうか
Q:フェリーニに対する尊敬と愛はもちろんですが、『クレイマー、クレイマー』(79)や『ホームアローン』(90)など、ハリウッド映画への言及もあり、監督の映画に対する愛をすごく感じます。監督はどんな映画が好きで、どんな映画を見て育ったのでしょうか?また、当時のイスラエルの映画事情はどのようなものだったのでしょうか?
90年代のイスラエルの映画事情は、かなり市場も狭くて作品も限定されていた。国内の映画でほぼ完結するような感じだったね。それが段々と花開きはじめたのが、90年代末から2000年代に入ってからなんだ。
映画の好みは、毎年変わっていて、小さなアートハウス系のものからハリウッド大作まで色々観てきたよ。語られているストーリーに真実性があるかどうかが、自分が好きな映画の基準になっているね。それは、ハリウッド大作でも、白黒のアート作品でも変わらない。ちなみに最近観た映画は、Netflixの『アンカット・ダイヤモンド』(19)だよ。
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監督:エフゲニー・ルーマン
1979年、ベラルーシの首都ミンスク生まれ。1990年に家族とともにイスラエルに移住。2013年、イスラエル映画界への貢献を評価されイスラエル文化省から優秀賞を受賞。 長編映画デビュー作『Igor & the Cranes' Journey』(12)は、トロント、シカゴ、ハイファ、ミンスクなどの映画祭で上映され、長編映画2作目の『The Man in the Wall』(15)は、エルサレム、オデッサ、ロッテルダムなどの世界中の映画祭で上映された。
構成:CINEMORE編集部
『声優夫婦の甘くない生活』
12月18日(金)、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開